「話を最後まで聞けない」「何度言っても伝わっていないように感じる」
ADHDのあるお子さんに対して、日常の中でこのような場面に悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。
このコラムでは、ADHD(注意欠如・多動症)の特性を踏まえたうえで、子どもが話を聞くのが難しい理由と、その背景にある脳の働き、そして支援のポイントについて解説します。
INDEX
ADHDは「注意欠如・多動症」と呼ばれ、主に以下の3つの特性が見られます。
こうした特性は、本人の性格ややる気の問題ではなく、「脳の特性」によって生じていることが知られています。
ADHDの子どもが「話を聞く」ことを難しく感じるのは、単なる聞く姿勢の問題ではありません。
背景には、脳の情報処理の特性や注意のコントロールのしにくさがあります。
ADHDの子どもは、注意を一つの対象に持続させることが苦手です。
話をしている最中でも、周囲の音や物、人の動きに意識が逸れてしまうことがあります。
特に環境の刺激が多い場所では、会話に集中すること自体が困難になることもあります。
話の内容を一度に処理するのが難しく、情報をうまく整理できないことがあります。
そのため、「一部しか聞こえていない」「話の最後まで聞けない」などの状態が起こりやすくなります。
耳からの情報より、目で見たり体を動かしたりする方が理解しやすい子も多いため、口頭での説明が入りにくいことも要因の一つです。
視覚的な手がかりがないと、話の流れや指示を捉えにくい傾向があります。
話を聞いている途中で、「別のことを思い出して話したくなる」こともあります。
これは衝動性が関係しており、「今これを伝えたい!」という気持ちが抑えられず、話を遮ってしまうことにもつながります。
「話を聞いてほしい」という思いは、保護者や支援者にとって切実なものです。
しかし、まずは子どもが「どうして聞けないのか」という背景を理解したうえで、段階的な支援を心がけることが大切です。
周囲の音や物が少ない静かな環境で話すことで、注意がそれにくくなります。
余計な刺激を取り除くだけでも、集中しやすくなります。
一度に伝える情報量を減らし、簡潔に伝えることがポイントです。
「〇〇したら、つぎに〇〇ね」のように、一文ずつ区切ることで理解が進みやすくなります。
言葉だけでなく、絵カードやスケジュール表など視覚支援を取り入れることで、内容が頭に入りやすくなります。
話を最後まで聞けたときには「よく聞けたね」と具体的にほめましょう。
小さな成功体験を積むことで、「聞く」ことへの自信や意欲につながります。
ADHDの子どもが話を聞くのが難しいのは、集中力や情報処理、衝動性などの特性が複雑に関係しているからです。
無理に「ちゃんと聞いて」と求めるのではなく、「どうすれば聞きやすくなるか」を一緒に考える姿勢が大切です。
ゆめラボでは、発達特性のあるお子さま一人ひとりに合わせた個別療育を行っています。
話を聞く力を育てる支援も、日々の関わりのなかで丁寧に実施しています。
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