「友だちと遊びたい気持ちはあるのに、うまく輪に入れない」「きっかけは小さなことなのに、すぐケンカになってしまう」──そんな様子に心配を抱く保護者は少なくありません。
学校生活の中で求められるのは、学習だけでなく、あいさつ・会話・遊び・グループ活動など、さまざまなソーシャルスキル(対人スキル)です。
このページでは、友だち関係が苦手な子どもの特徴と、放課後等デイサービスで行うソーシャルスキル支援のポイントを、具体的な場面を交えながら紹介します。
お子さまの「人とかかわる力」を育てたいと考えている保護者の方にとって、放課後等デイサービスを活用する際の参考になれば幸いです。
INDEX
放課後等デイサービスでは、学習支援や生活動作の練習と並行して、友だちとの関係づくりや集団生活に必要な力にも焦点を当てます。
ここでは、ソーシャルスキルの基本的な考え方と、友だち関係が苦手な子どもに見られやすい特徴、放課後等デイサービスでの支援の位置づけを整理します。
ソーシャルスキルとは、相手の気持ちを想像する力・自分の気持ちを伝える力・場面に合った行動を選ぶ力など、人と関わるうえで必要な力の総称です。
あいさつをする、順番を待つ、断りたいときにことばで伝える、困ったときに助けを求めるなど、一つひとつは小さな行動ですが、これらが積み重なることで人間関係が築かれていきます。
これらのスキルは、生まれつき身についているわけではなく、経験を通して少しずつ学んでいくものです。放課後等デイサービスでは、この「経験の場」を意図的に用意していきます。
友だち関係が苦手と感じる子どもの中には、以下のような特徴が組み合わさっていることがあります。
・自分から声をかけるきっかけがつかめない
・一方的に話してしまい、相手の反応に気づきにくい
・冗談やからかいの境界がわかりにくく、本気に受けとめてしまう
・負けると極端に乱れやすい/トラブルが起きると固まってしまう
これらは「性格が弱い」「わがまま」といった言葉で片づけられがちですが、実際には、情報処理の特性や経験の差が関わっていることが多くあります。
放課後等デイサービスでは、小集団での活動・個別の関わり・保護者へのフィードバックを組み合わせながら、ソーシャルスキルの土台づくりを行います。
学校のクラスよりも人数が少ない分、失敗や戸惑いがあってもやり直しやすく、一つひとつの行動を確認しながら進められる点が特徴です。
さらに、活動で経験したことを記録や連絡を通して家庭・学校と共有することで、「放課後等デイサービスだけで通用するスキル」ではなく、日常生活に広げやすい支援をめざします。
「友だち関係に課題がある」といっても、その表れ方は子どもによって大きく異なります。
ここでは、放課後等デイサービスへの相談でよく挙がる困りごとを、いくつかのパターンに分けて紹介します。
遊びたい気持ちはあるのに、声をかけるきっかけや入り方がわからない子どもも多くいます。
「一緒に入れて」や「それ貸して」といった短いことばが出てこないために、近くでじっと見つめているだけになったり、突然おもちゃに手を伸ばしてしまったりすることもあります。
結果として、相手からは「勝手に取られた」「何も言わずに入ってきた」と受けとめられ、トラブルのきっかけになることがあります。
会話や遊びの中で、相手の表情・声のトーン・間の取り方などから気持ちを読み取ることが難しい場合、無意識のうちに相手を追い詰めてしまうことがあります。
冗談のつもりでからかったつもりが、本気で傷つけてしまうケースや、相手が困っているサインに気づかずに同じことを繰り返してしまうケースもあります。
本人には悪気がないため、「どうして嫌われるのかわからない」という戸惑いを抱きやすくなります。
一度トラブルになると、その後の関係をどう立て直せば良いのか分からない子も少なくありません。
謝りたい気持ちがあってもことばにならず、そっぽを向いたり逃げてしまったりすることで、相手からの印象がさらに悪くなってしまうこともあります。
また、「自分が悪い」と感じると極端に落ち込み、そのまま関係を避けてしまうパターンも見られます。
トラブル自体よりも、その後の修復がうまくいかないことで孤立が進むケースも多いため、放課後等デイサービスで練習の機会を設けることが重要です。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、対人場面を取り上げて練習するプログラムの総称です。
放課後等デイサービスでは、子どもの発達段階や特性に合わせて、さまざまな方法でSSTを取り入れています。
「貸してと言えない」「断れない」「冗談を言いすぎてしまう」など、よくある場面を取り上げて、実際に役になりきって練習します。
支援者がモデルとなってやりとりの例を見せ、その後で子ども自身にもやってみてもらうことで、「こう言えばいいんだ」「こういう言い方は相手が困るんだ」と実感を伴った学びにつなげます。
ロールプレイの後には、「この言い方はどう感じた?」「他にどんな言い方ができるかな?」と振り返りの時間をとり、ことばの選び方の幅を広げていきます。
ボードゲームや協力型のミッション、チーム対抗の遊びなどは、順番・ルール・感情のコントロールを学ぶ良い機会になります。
勝ち負けへの強いこだわりがある場合は、ルールや条件を調整しながら、「負けても関係は続く」「勝っても相手を尊重する」といった経験を積み重ねます。
放課後等デイサービスでは、ただ遊ぶだけでなく、「途中でイライラしたときどうした?」「うまくいった場面はどこだった?」といった対話を挟むことで、遊びをソーシャルスキル学習の場に変えていきます。
ことばだけでやりとりのルールを理解するのが難しい子どもに対しては、カード・イラスト・フキダシなどを使った視覚支援が有効です。
「うれしいときのことば」「嫌だったときの伝え方」「やめてほしいときのサイン」などを絵と文章で示し、場面に応じてどのカードを使うか一緒に考えます。
カードをきっかけにすることで、「ことばが出てこないから黙ってしまう」状態から一歩抜け出し、自分から表現する練習にもつながります。
放課後等デイサービスでソーシャルスキルを練習しても、家庭や学校で活かされなければ定着は進みません。
そのため、支援内容を共有し、家庭・学校・放課後等デイサービスが同じ方向を向くことが重要になります。
放課後等デイサービスでうまくいった関わり方やことばかけは、家庭や学校でも活用できます。
連絡帳や面談などを通じて、「こう声をかけると動きやすかった」「この合図だと気持ちを切り替えやすかった」といった情報を共有し、できる範囲で共通の対応をとるようにします。
子どもにとっても、場所ごとに全く違うルールを覚える必要がなくなり、安心して行動を組み立てやすくなります。
家庭では、ごっこ遊びやカードゲーム、簡単な役割交代などを通して、ソーシャルスキルのミニ練習ができます。
「順番が待てた」「負けても最後まで参加できた」など、小さな成功をことばにして伝えることで、子どもは自分の成長を実感しやすくなります。
放課後等デイサービスからも、「家ではこんな遊びがおすすめです」と具体的な提案を受けることで、家庭での関わり方のバリエーションも増えていきます。
学校生活の中で困りごとが多い場合は、担任の先生や校内の支援担当者と情報を共有しながら、視覚支援や座席配置、グループ構成などの工夫を一緒に考えていきます。
放課後等デイサービスで練習した「ことば」や「対応の仕方」を学校でも使ってもらうことで、子どもは「同じやり方が通じる」と感じやすくなり、場面ごとの混乱が減少します。
定期的なやりとりを通じて、お互いの立場から子どもの様子を共有し合うことが、継続的なソーシャルスキル支援につながります。
友だち関係が苦手に見える子どもたちも、本当は「仲良くしたい」「一緒に遊びたい」と望んでいることが少なくありません。
うまくいかない経験が続くと、自信を失ったり、人との関わりを避けるようになったりする前に、放課後等デイサービスでのソーシャルスキル支援を検討してみてください。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、ロールプレイ・ゲーム・視覚支援などを組み合わせながら、一人ひとりのペースに合わせたソーシャルスキルトレーニングを行っています。
「どのような支援が合うのか知りたい」「学校での友だち関係に課題がある」と感じたときは、見学や相談だけでも歓迎です。
放課後等デイサービスの活用を通して、お子さまが人との関わりに少し自信を持てるようになるきっかけを、一緒につくっていきましょう。
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