自閉スペクトラム症(ASD)のあるお子さまは、言葉の遅れや知的な遅れがなくても、友だちとのやりとりでつまずきやすいことがあります。悪気はないのに相手を怒らせてしまったり、集団のなかで浮いてしまったりすると、お子さま本人も「なんでうまくいかないんだろう」と自信をなくしてしまいます。
こうした対人関係の困りごとは、家庭だけで解決するのが難しいことも多く、放課後等デイサービスなど専門的な支援の場を上手に利用することで、少しずつ変化が見えてくるケースもあります。
このコラムでは、ASDのお子さまが友だちトラブルを起こしやすい背景と、放課後等デイサービスという場でどのように対人スキルを育てていくのかを、保護者の方に向けてわかりやすくお伝えします。
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「わざと意地悪しているわけではないのに、気づくとクラスで浮いてしまっている」「家では優しいのに、学校ではトラブルが多い」など、ASDのあるお子さまの対人面のお困りごとは、とても個性が強く見えにくい部分でもあります。まずは、お子さまの中でどんなことが起こっているのかを知ることで、保護者の方の見え方も少し変わってくるかもしれません。
ASDのあるお子さまは、表情や声のトーン、場の空気といった「言葉以外の情報」を読み取ることが苦手なことがあります。そのため、友だちが冗談で言ったつもりの言葉を本気で受け取ってしまったり、怒っているサインに気づかず、同じことを繰り返してしまうことがあります。まわりから見ると「空気が読めない」「しつこい」と誤解されやすく、トラブルにつながりやすいポイントです。
会話そのものは問題なくできるお子さまでも、言葉をとても字義どおりに受け取る傾向があったり、思ったことをそのまま言葉にしてしまったりすることがあります。友だちが軽い気持ちで言った「あとでね」を真に受けてずっと待ってしまったり、相手の外見や失敗を率直に指摘してしまい、相手を傷つけてしまう場合もあります。悪気ではなく「正直に伝えただけ」だからこそ、本人も「どうして怒られたのか」が分からず混乱しやすい部分です。
音や光、触られることなどへの感覚の過敏さや、物の並び方・順番への強いこだわりがあるお子さまの場合、友だちとの遊びの中で「自分のペースを守りたい気持ち」と「まわりの動き」がぶつかることがあります。自分の思いどおりにならないときにパニックになったり、急な予定変更に対応できず怒ってしまったりすると、周りの子どもたちから距離を置かれてしまうこともあります。このような「特性から生まれるズレ」は、一人ひとりの背景を理解したうえで関わり方を調整していくことが大切です。
ASDのあるお子さまの対人スキルは、「こう言いなさい」と教え込むだけでは身につきにくく、実際のやりとりの中で少しずつ体験しながら育てていく必要があります。放課後等デイサービスは、学校でも家庭でもない第三の場として、お子さまに合ったペースで人との関わりを練習する機会を持ちやすい場所です。ここでは、どのような関わりが対人スキルの育ちにつながっていくのか、イメージしやすいようにお伝えします。
大勢のクラスの中では緊張してしまうお子さまも、少人数のグループやスタッフとの関係の中では、表情が柔らかくなったり、自分から話しかけてみたりすることがあります。放課後等デイサービスのような場では、人数や組み合わせを工夫しながら、お子さまが「これなら話してみようかな」と思える環境づくりがしやすくなります。初めはスタッフとの一対一の会話からスタートし、その後、信頼関係のあるスタッフがそばにいる状態で友だちとのやりとりにつなげていくなど、段階を踏んで関わりを広げていくことができます。
友だち同士のトラブルが起きたとき、ASDのあるお子さまは「自分は悪くない」と感じていることも多く、ただ叱るだけでは納得できません。放課後等デイサービスなどでは、スタッフが間に入り、「今、○○くんはこんな気持ちだったみたいだよ」「この言い方だと、相手はこう受け取るかもしれないね」といった形で、双方の気持ちをていねいに言葉にして整理していきます。この「気持ちの通訳」を何度も経験することで、「こういうときは、相手はこんな気持ちなのかもしれない」と少しずつ想像できるようになっていきます。
対人スキルの練習は、特別なプログラムだけでなく、日常のささいな場面でも行うことができます。玩具の貸し借り、順番を待つ場面、共同で行う制作や遊びなど、そのときどきに起こるやりとりを通して、「どう声をかけるとスムーズにいくか」「イヤなことを伝える方法」「困ったときに助けを求める言い方」などを一緒に考える機会が生まれます。小さな成功をスタッフと一緒に振り返ることで、「やってみたらうまくいった」という手ごたえが自信につながり、次のチャレンジへの意欲にもつながっていきます。
ASDのあるお子さまの対人スキルは、「友だちとうまくやれない」という結果だけを見るのではなく、お子さまの感じ方やつまずきやすいポイントを一緒に整理しながら、時間をかけて育てていくことが大切です。保護者の方が一人で抱え込まず、学校や専門機関と連携しながら、お子さまに合ったペースで「人と関わる力」を伸ばしていけると良いですね。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、2026年4月に放課後等デイサービスの開始を予定しています。ASDのお子さまの対人スキルや友だちトラブルについて心配なことがある方は、通所の有無にかかわらず、お気軽にお問い合わせください。
お子さまの現在の様子や環境をうかがいながら、一緒に今後の関わり方や利用できる支援について考えていきましょう。
📞電話:0120-303-519(平日10:00〜18:00)
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