児童発達支援事業所での仕事に興味があり、求人情報を見ながら「自閉スペクトラム症(ASD)の子どもとどう関わればいいのだろう」と感じている方も多いと思います。
専門用語や支援方法がたくさん出てくると、「自分にできるかな」と不安になることもありますが、実際の現場では、特別なテクニックよりも「子どもの特性を理解しようとする姿勢」と「いくつかの基本のポイント」を押さえておくことが何より大切です。
ここでは、これから児童発達支援で働きたい方に向けて、ASDの子どもへの関わり方の基本となる支援ポイントを、できるだけ具体的にまとめました。
INDEX
支援のテクニックを覚える前に、「この子はどんなふうに世界を感じているのか」をイメージできるようになることが大きな一歩です。
ASDのある子どもは、人とのやりとりの難しさだけでなく、感覚の感じ方や見通しの立てにくさなど、さまざまな特性を持ちやすいと言われています。
見え方や聞こえ方、ルールの受け取り方が違うだけで、その子なりに精一杯がんばっていることを前提に関わることが大切です。
ASDの子どもの多くは、光や音、触られた感覚、においなどにとても敏感だったり、反対にあまり気づきにくかったりすることがあります。
まぶしい蛍光灯の下では落ち着かない、掃除機やチャイムの音がつらくて耳をふさぐ、服のタグや靴下のゴムがどうしても気になってしまうといった様子は、単なる「好き嫌い」ではなく、感覚の特性が背景にあることが少なくありません。
児童発達支援の現場では、「なぜこの場面で不安定になるのか」を観察し、音・光・人の動き・においなど、環境の中にある要因をできる範囲で調整していきます。
大きな音が苦手な子には、静かなスペースを用意する、活動の前に「少し音がするよ」と知らせる、必要に応じてイヤーマフを使うなどの工夫が役に立つことがあります。
こだわりの強さも同じです。同じ道順でないと落ち着かない、必ず決まった順番で作業したいといった行動も、その子なりの不安への対処法になっていることがあります。
支援者としては、いきなりやめさせるのではなく、「どこまでなら変えても大丈夫か」を少しずつ探しながら、安心できるやり方と新しいチャレンジのバランスを考えていきます。
ASDの子どもは、人の表情や雰囲気から気持ちを読み取ることが苦手だったり、「ちょっと待って」「後でね」といったあいまいな表現を理解しづらかったりすることがあります。
また、予定の変更に弱く、「さっきまで聞いていた話と違う」と感じると、大きく混乱してしまうこともあります。
そのため、児童発達支援では、できるだけ短くはっきりした言葉で伝えることが基本になります。
「片付けて」ではなく「ブロックを箱に入れよう」「あと2回すべり台をしたらお部屋に戻ろうね」といった具体的な声かけを意識すると、お互いのストレスがぐっと減ります
。言葉だけで難しいときには、写真やイラスト、カードを使って一緒に確認する方法も有効です。
「言ってもわからない子」ではなく、「今の伝え方では届きにくかっただけかもしれない」と考えられるかどうかで、関わり方は大きく変わってきます。
児童発達支援事業所で働く中で、一人ひとりに合った伝え方を試しながら、「この子にはこういう説明がしっくりくる」という感覚が少しずつ育っていきます。
ASDの特性を理解したうえで、実際の支援場面ではどのような工夫が役に立つのでしょうか。
児童発達支援事業所の仕事では、決まったマニュアル通りに進めるだけでなく、その日の様子や子どもの状態に合わせて、関わり方を微調整していくことが求められます。
ここでは、現場ですぐに意識しやすい支援のポイントを取り上げます。
ASDの子どもにとって、「この後何が起きるのか」が見えない状況は大きな不安につながりやすいと言われています。
急な予定変更や、次にすることがわからない場面では、パニックやかんしゃくにつながることも少なくありません。支援者側が「見通し」を一緒に確認できるようにしておくことは、安心して過ごせる環境づくりの第一歩です。
具体的には、1日の流れを写真やイラストで示したスケジュールボードを使う、その時間に使う道具をあらかじめ用意しておく、今やっている活動と次の活動を並べて見せるといった工夫があります。
こうした視覚的な手がかりは、言葉だけの説明よりもわかりやすく、先の見通しを持ちやすくすることが期待できます。
また、活動の切り替えが苦手な子の場合、「あと3分でおしまい」「あと1回でおしまい」といった予告を視覚的に示したり、終了の合図を一定にしたりすることで、変化への心の準備がしやすくなります。
こうした環境の工夫は、ASDの子どもだけでなく、他の子どもたちにとっても過ごしやすさにつながることが多く、児童発達支援の現場では日常的に取り入れられています。
ASDの子どもへの支援では、「できなかったこと」よりも「できたこと」に注目していく視点がとても重要です。
新しいことに挑戦するときは、いきなり大きな目標を目指すのではなく、手順を細かく分けて少しずつステップアップしていく「スモールステップ」の考え方が、実践の中でよく使われています。
例えば、「朝の会で挨拶をする」という目標であれば、最初は支援者と一緒に小さな声で言ってみる、次は自分の名前だけ言ってみる、その次はみんなの前で短い言葉を言ってみる、といったように段階を分けていきます。
その都度、「今のここがよかったね」と具体的に伝える声かけを積み重ねることで、子ども自身も「自分はできることが増えてきた」と感じやすくなります。
こうした小さな変化を見逃さないために、児童発達支援の現場では、日々の記録や観察メモをとても大切にしています。
どの場面で落ち着いて取り組めたか、どんな声かけがうまくいったか、逆にどのようなきっかけで不安定になったかを整理しておくことで、次の支援に活かすヒントが見えてきます。
感覚の特性や行動の背景を理解するうえでも、継続的な記録と振り返りは大きな助けになります。
記録は、保護者との情報共有にも役立ちます。
その子の得意なことやがんばっていることを言葉にして伝えることで、ご家庭での関わり方の工夫を一緒に考えたり、「家では見られない姿が見られてうれしい」といったポジティブなやりとりにつながることも少なくありません。
ASDの子どもとの関わりは、最初から完璧にできる必要はありません。
感覚のとらえ方やこだわりには理由があること、あいまいな表現や急な変化が特に負担になりやすいこと、見通しのある環境や視覚的な手がかりが安心につながることなどを知っておくだけでも、目の前の子どもへの見え方が少し変わってくるはずです。児童発達支援事業所での支援は、一人ひとりの「生きやすさ」を一緒に探していく、長い付き合いのスタートラインのようなものです。
これから児童発達支援の仕事にチャレンジしたい方は、児童発達支援事業所の求人を見るときに、待遇だけでなく「ASDの子どもへの支援方針」や「研修・振り返りの仕組み」が自分に合いそうかどうかも、ぜひ確認してみてください。ASDの特性を学びながら経験を積める環境かどうかは、働き始めてからの安心感にも大きく関わってきます。
ゆめラボでも、ASDの子どもへの支援を大切にしながら、スタッフ同士でケースを共有したり、研修や日々の振り返りを通して学び続けられる場づくりに取り組んでいます。「ASDの子どもとじっくり関わる仕事がしたい」「一人ひとりに合わせた支援を学びながら実践したい」と感じた方は、ゆめラボ各教室の採用ページや児童発達支援事業所の求人情報を、ぜひ一度ご覧ください。
具体的な働き方や、ASDの子どもへの支援の進め方について詳しく知りたい場合は、「まずは話だけ聞いてみたい」という段階でも大丈夫です。
見学や説明会などを通して、現場の雰囲気や支援の様子を確かめていただきながら、「自分もここで子どもたちを支えていきたい」と思える職場かどうかを一緒に考えていければと思います。
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