小学校で大切な「聞く力」は、先生の話を理解して行動につなげる力だけでなく、友だちの話を受け止めてやり取りする力も含みます。
発達特性(ASD・ADHDなど)のあるお子さまは、注意の切り替えや音への敏感さ、ことばの処理の仕方の違いから、この力が発揮しにくい場面が出やすくなります。
このページでは入学準備期にご家庭で無理なく進められる関わり方を、具体的なコツとミニ練習例でご紹介します。
INDEX
聞く力は「注意を向ける→ことばを理解する→覚えておく→行動に移す」という流れで働きます。発達特性があると、それぞれの段階でつまずきが生じやすく、支援の観点も少しずつ異なります。
名前を呼ばれても周囲の刺激に注意が向いたままで反応が遅れる、二段階の指示で動きが止まりやすい――といった様子が見られます。
まずは「合図に気づく→必要な情報だけを拾う」という流れを小さく練習することが近道です。
時計の音やテレビの小さな音が気になって、話が耳に入りにくいことがあります。席の位置や座り方を整えるだけで集中しやすさが変わるため、環境面の調整が有効です。
長い説明だと最初と最後だけ残って中身が抜けやすい、抽象的な言い回しだと行動に移しづらい、といった特徴があります。
短い文で一つずつ、視覚の手がかりを添えて伝えると実行率が上がります。
ことばを増やす前に「整える」ことが近道です。
刺激を減らし、合図をそろえ、伝え方を一貫させると、同じ内容でもぐっと通りやすくなります。
声かけの前にはテレビや通知音を切り、外光はカーテンで調整します。話す人の正面や壁際など視覚刺激の少ない席にし、足裏が床につく高さで深く座る姿勢を作ると、体の安定が耳の集中を助けます。
「まず/つぎ/さいご」を紙片やカードで横に並べて示す、始まりと終わりはタイマーで見える化する――この二つだけでも、聞いた内容を次の行動へ結びやすくなります。
「カバンを持って、靴をはいて」ではなく「今は靴をはく時間だよ」「次はカバンを持とうね」と段階を分けて肯定文で伝えます。最後に「何をするんだった?」と一言確認を入れると、要点の保持が安定します。
短く・楽しく・毎日がコツです。
できた瞬間を具体的に褒め、難易度は“半歩だけ”上げていきます。
最初は「赤いブロックをとって」。次に「赤いブロックをとって箱に入れて」。慣れてきたら「赤いブロックを数えてから箱に入れて」。つまずいたら指さしや絵でヒントを足し、できたらヒントを少しずつ減らします。
朝の会では「名前を呼ばれたら返事→手を上げる」、配布物では「受け取る→角をそろえる→しまう」、片づけでは「終わりカードを見て→机を拭いて→いすを入れる」。実際の流れを家庭で短く再現すると、入学後の見通しが持てます。
例:「今は宿題の時間だよ。えんぴつを出して、名前を書こう。何をするんだった?……一回で聞けたね、ここがよかったよ。」結論を先に、次に手順、最後に確認と具体的な称賛を添えると、聞く姿勢が定着しやすくなります。
発達特性のあるお子さまの「聞く力」は、環境調整と視覚支援、短時間の反復で確かな土台が育ちます。
ご家庭での進め方に迷ったときは、私たちゆめラボスタッフが手順づくりや道具選びを一緒に考えます。無理のないペースで、今日から10分の練習を始めてみましょう。
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