幼児期は、走る、投げる、転がる、ぶら下がるといったさまざまな動きを、毎日の遊びの中で身につけていく時期です。
こうした基本動作は、体力づくりのためだけでなく、姿勢を保つ力や、転びにくさ、道具を使う力、遊びへの参加しやすさにもつながっていきます。
一方で、今は外で思いきり体を動かす時間が少なくなり、気づかないうちに経験が少なくなっている動きもあります。
お子さまが「疲れやすい」「転びやすい」「座っているのがしんどそう」と感じるとき、その背景に基本動作の経験不足が重なっていることもあります。
このページでは、幼児期に身につけたい基本動作一覧と、家庭で取り入れやすい運動遊び、気になる様子があるときの見方について、児童発達支援事業所ゆめラボの視点からお伝えします。
INDEX
幼児期は、神経系の発達が大きく進み、全身を使った遊びの経験がその後の動きに結びつきやすい時期です。何度も体を動かして遊ぶ中で、姿勢を保つ力や、バランスを取る力、力の入れ方や抜き方が少しずつ育っていきます。
基本動作は、特別な運動だけを指すものではありません。歩く、しゃがむ、登る、押す、引くといった普段の遊びや生活の中にある動きも、すべて大切な土台です。
お子さまが公園で遊具に登る、ボールを追いかける、床にしゃがんでおもちゃを拾う、椅子に座って机に向かうといった行動の中には、いくつもの基本動作が重なっています。
ひとつひとつの動きが育っていくことで、遊びの幅が広がり、毎日の過ごしやすさにもつながっていきます。
たとえば、走る力は友だちと追いかけっこを楽しむ土台になりますし、支える力や握る力は、スプーンやクレヨン、はさみを使う場面にもつながります。
基本動作は、運動だけの話ではなく、毎日の暮らしの中で活きる力です。
幼児期に経験しておきたい基本動作には、立つ、座る、歩く、走る、跳ねる、跳ぶ、登る、降りる、くぐる、這う、転がる、渡る、ぶら下がる、回る、滑る、押す、引く、支える、運ぶ、持つ、握る、つかむ、積む、投げる、捕る、蹴る、当てる、避けるといったものがあります。
すべてを同じ時期にできるようになる必要はありませんが、遊びの中で少しずつ経験を重ねていくことが大切です。
普段何気なく見ている動きも、実は複数の基本動作が合わさって成り立っていることが多くあります。
家庭でお子さまの動きを見るときは、「できるか、できないか」だけでなく、「どんな動きは自分からやりたがるか」「どんな場面で避けやすいか」に目を向けてみてください。
走るのは好きでも、ボールを投げるのは嫌がるお子さまもいますし、階段は上れるけれど、ジャンプや片足立ちは苦手ということもあります。
また、すぐに座り込む、遊具に誘ってもためらう、体をひねる動きが少ない、転ぶのを怖がるといった様子も、動きの経験が少ないサインとして見えてくることがあります。
苦手な動きを見つけたときは、無理にやらせるのではなく、遊びの中で少しずつ触れる時間を増やしていくことが大切です。
たくさんある基本動作の中でも、今の子どもたちが経験不足になりやすいのが、走る、投げる、転がるといった全身を大きく使う動きです。
どれも昔は日常の遊びの中で自然に経験しやすい動きでしたが、遊ぶ場所や時間、生活スタイルの変化によって、以前より機会が減りやすくなっています。
近い距離でも車で移動することが増え、外で走り回る時間が少なくなると、全身を使ってスピードを調整する経験が減っていきます。
ボール遊びの機会が少なければ、投げる、捕る、よけるといった動きも育ちにくくなります。床や芝生の上でゴロゴロ転がる遊びも、意識しないと取り入れにくい動きのひとつです。
こうした動きは、派手な運動に見えるかもしれませんが、実際には体の軸を保つ力や、左右をバランスよく使う感覚、動きながら周囲を見る力を育てるきっかけになります。
走る動きは、足腰の力だけでなく、姿勢を保ちながら前に進む力や、止まる、向きを変えるといった調整の力にもつながります。
投げる動きは、肩や腕の力だけでなく、体をひねる動き、目で見た方向へ力を伝える動きにもつながります。転がる動きは、体の向きが変わる感覚を知り、自分の体をコントロールする経験になります。
こうした基本動作の積み重ねがあることで、遊具遊び、ボール遊び、ルールのある集団遊びにも入りやすくなっていきます。
座って行う活動だけでは育ちにくい力も、全身を使った遊びの中で少しずつ育っていきます。
走る、投げる、転がる経験が少ないと、少し動いただけで疲れたと言いやすい、転びやすい、ボール遊びを嫌がる、遊具に慎重すぎる、集団遊びに入りにくいといった様子につながることがあります。
もちろん、こうした様子がすぐに発達上の課題を意味するわけではありませんが、体を動かす経験を増やしてみるきっかけにはなります。
遊びの中での小さな成功体験が増えると、「もう一回やってみたい」という気持ちが育ちやすくなります。苦手な動きほど、練習ではなく遊びとして取り入れることが大切です。
家庭で運動遊びを取り入れるときは、長い時間を確保しようとしすぎなくても大丈夫です。公園に行った10分、家事の合間の5分でも、お子さまと一緒に体を動かす時間はつくれます。
大切なのは、日によって少しずつでも動きの経験を増やしていくことです。
公園では、遊具を使うだけでもたくさんの基本動作を経験できます。
滑り台の階段を上る動き、手すりを持って体を支える動き、ブランコで揺れに合わせて姿勢を保つ動き、ジャングルジムで手足を別々に動かす動きは、どれも大切な経験です。
また、広い場所では、追いかけっこ、けんけんぱ、だるまさんが転んだ、ボールを転がして追いかける遊びなども取り入れやすくなります。
砂場遊びも、掘る、握る、運ぶ、積むといった動きが自然に入る遊びです。派手な遊びでなくても、基本動作はしっかり育っていきます。
天候や生活リズムの関係で外遊びが難しい日もあります。そんなときは、室内でもできる運動遊びを取り入れてみましょう。
音楽に合わせて体を揺らす、手をたたく、ジャンプする、布団やマットの上でゴロゴロ転がる、クッションをまたいで進む、ぬいぐるみを運ぶといった遊びでも十分です。
宝探しのように、家の中に隠した物を探して歩く遊びも、見る力と動く力の両方を使います。簡単なルール遊びを入れるなら、「赤いものを見つけたらタッチする」「音が止まったら止まる」といった遊びから始めると、お子さまも入りやすいです。
短い時間で取り入れやすい遊びを知りたい方は、発達障害の子の運動が苦手でもできる体幹あそび5分メニューも参考になります。
1歳頃のお子さまでも、無理のない範囲で揺れや回転、バランスを感じる遊びを取り入れることができます。
たとえば、大人が支えながらブランコをゆっくり楽しむ、抱っこで左右に揺れる、布団やマットの上で寝転がってゴロゴロする、手をつないでゆっくり回るといった遊びです。
大切なのは、怖がっていないか、疲れすぎていないかを見ながら進めることです。刺激を強くしすぎず、お子さまが笑顔で終われる範囲にとどめることで、「体を動かすのは楽しい」という感覚につながりやすくなります。
揺れや回転、感覚遊びとの関わりをもっと知りたい方は、感覚統合を楽しく育む!発達障害の子どもと遊べる実践遊びまとめもご覧ください。
「椅子に座っているとすぐにもたれる」「少し歩くと疲れたと言う」「立って待つことが苦手」といった様子が見られると、保護者さまとしては気になりますよね。
こうした姿は性格だけで片づけられるものではなく、体の使い方や動きの経験が関係していることがあります。
ゆめラボでも、「体幹が弱い気がします」というご相談をいただくことがあります。体幹は、座る、立つ、歩くといった基本の姿勢を支える土台です。
体を支える経験が少ないと、長く立つことや座ることがつらくなり、途中で床に寝転がったり、姿勢が崩れやすくなったりすることがあります。
日常の中で椅子に座る経験が少なかったり、同じ姿勢を保つ場面が苦手だったりすると、座位の安定にも差が出やすくなります。
だからこそ、体幹だけを鍛えるのではなく、這う、くぐる、押す、引く、転がるといった全身の動きを遊びの中で増やしていくことが大切です。
転びやすさや落ち着きのなさが気になるときは、単純に筋力だけを見るのではなく、足元を見ながら歩けているか、体の向きを変えるのが苦手ではないか、遊具や段差を怖がりすぎていないかといった点も見てみましょう。
動きの経験が少ないと、体の使い方に自信が持ちにくくなり、慎重になりすぎたり、逆に動きが雑になったりすることがあります。
また、机に向かう場面でも、背中が丸まりやすい、頬杖が多い、足がぶらぶらして集中しにくいといった様子が見られることがあります。
こうしたときも、座り方だけを直そうとするより、全身を使う遊びの経験を増やすことが役立つ場合があります。
体の動かし方だけでなく、見え方や感覚の受け取り方が動きに影響することもあります。距離感がつかみにくい、揺れや回転を強く怖がる、特定の感触を嫌がるといったことがあると、自然と避ける動きが増え、結果として運動経験が少なくなることがあります。
ぶつかりやすさや転びやすさが続く、見え方が気になる様子があるときは、児童発達支援事業所だけでなく、必要に応じて医療機関などへ相談することも大切です。
背景がわかると、遊びの選び方や関わり方も変わってきます。
家庭でできる工夫はたくさんありますが、保護者さまだけで判断し続けると、不安が大きくなってしまうこともあります。
少し気になる様子が続くときは、早めに児童発達支援事業所へ相談することで、お子さまに合った見方や関わり方が見つかりやすくなります。
走ることを極端に嫌がる、転びやすさが目立つ、椅子に座るのがかなりしんどそう、遊具遊びを強く避ける、同年代のお子さまと比べて、できる動きがかなり限られているように感じるときは、一度相談してみる価値があります。
動きの課題は、ことばや集団参加の場面にも影響することがあるため、早めに見ていくことが大切です。
反対に、「まだ小さいから様子を見よう」と思っているうちに、苦手意識が強くなってしまうこともあります。
今できていないことだけを見るのではなく、どんな支えがあれば取り組みやすくなるかを考えることが大切です。
児童発達支援事業所では、走る、投げる、くぐる、支えるといった基本動作の様子だけでなく、姿勢、目線の動かし方、手先の使い方、遊びへの入り方なども含めて見ていきます。
目に見えやすい困りごとだけでなく、その背景にどんな苦手さがあるのかを一緒に考えていけることが特長です。
家庭では気づきにくい部分も、遊びの場面や個別の関わりの中で見えてくることがあります。
お子さまに合った運動遊びや関わり方がわかると、ご家庭でも取り入れやすくなります。
ゆめラボでは、基本動作の習得だけを目的にするのではなく、その動きが生活の中でどう活きるかを大切にしています。
たとえば、体を支える力が育つことで椅子に座りやすくなる、ボールを投げる経験が増えることで友だちとの遊びに入りやすくなるなど、お子さまの毎日につながる支援を意識しています。
また、お子さま一人ひとりで得意な動きも苦手な動きも違います。同じ年齢でも取り組み方は変わるため、今の姿を見ながら、その子に合った遊び方や声かけを考えていきます。
遊びそのものが発達にどう関わるのかを知りたい方は、子どもの脳の発達に遊びはどう関わる?自由遊びのねらいと家庭での関わり方もあわせてご覧ください。
今回の記事では、幼児期に身につけたい基本動作一覧と、家庭でできる運動遊び、姿勢や体幹が気になるときの見方についてお伝えしました。
基本動作は、特別なトレーニングだけで育つものではなく、公園遊びや室内遊び、親子で過ごす短い時間の中でも十分に積み重ねていくことができます。
走る、投げる、転がるといった動きの経験が増えることで、体の使い方に自信がつき、遊びや生活への参加もしやすくなっていきます。
すぐに大きな変化が見えなくても、毎日の中で少しずつ体を動かす時間を増やしていくことが、お子さまの発達の土台につながります。
もし、「疲れやすい」「転びやすい」「座っているのがつらそう」「遊具遊びを避けやすい」といった様子が気になるときは、児童発達支援事業所ゆめラボへご相談ください。
ゆめラボでは、基本動作や体幹の状態、遊び方や姿勢の様子などを見ながら、お子さまに合った関わり方を一緒に考えていきます。
少しでも気になることがございましたら、ぜひ一度ゆめラボへお問合せください。
📞 電話:0120-303-519(平日10:00〜18:00)
📩 お問い合わせフォーム:https://yumelabo.jp/contact/
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