「これはなに?」「どこ?」「だれ?」と聞かれたとき、固まってしまったり、まったく別の答えが返ってきたりするお子さんは少なくありません。
ことばが出ているように見えても、「質問を聞き取る」「意味を理解する」「自分の中からことばを選ぶ」といった、いくつもの力が同時に必要になるためです。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、こうした「質問に答える力」を、遊びの中で少しずつステップアップさせていく療育に取り組んでいます。
このページでは、「これはなに?」「どこ?」といったシンプルな質問から始めて、一語の答え → 短い文 → くわしい説明へと広げていく考え方と、家庭でも取り入れやすい遊びや声かけの工夫をまとめました。
児童発達支援事業所の利用を検討されている保護者の方に、ゆめラボの療育のイメージを少しでも持っていただけたらと思います。
INDEX
まずは「なぜうまく答えられないのか」を知ることが出発点になります。
児童発達支援事業所では、お子さんのせいにせず、「どの部分が負担になっているのか」を一緒に整理しながら療育の内容を考えていきます。
「これはなに?」「どこ?」といった短いことばであっても、耳から入ってきた音をまとめて意味に変えることが難しいお子さんがいます。
質問を聞いた瞬間には理解しきれず、次のことばが入ってくる前に、内容が消えてしまうこともあります。
この場合は、ゆっくり・区切って伝えることや、同じ質問を決まった形でくり返すことが大切です。
質問の意味は分かっていても、「どんなことばを選べば良いのか」「どこまで答えれば良いのか」が見えにくいお子さんもいます。
「今日なにしたの?」と広い質問をされると、頭の中にいろいろな場面が浮かびすぎて、どれを選べばいいか分からず固まってしまうことがあります。
ゆめラボでは、答えの範囲をしぼった質問から始めることで、「これを答えればいいんだ」という感覚を育てていきます。
初めての人や場面では、いつも通りに話せないお子さんも多くいます。
頭の中では答えが浮かんでいても、「まちがったらどうしよう」「急がないといけない」という気持ちから、ことばが止まってしまうことがあります。
まずは、まちがっても大丈夫な雰囲気をつくり、「考えている時間があっていいんだよ」と伝えることが大切です。
最初のステップでは、「答えが目の前にある」「一語で答えられる」質問からスタートします。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、日常のあそびの中でこの練習をくり返しながら、「質問にこたえる」という経験を積み重ねていきます。
いきなり抽象的な質問から始めるのではなく、実物・おもちゃ・絵カードなど、目で見て分かるものを使います。
たとえば、ブロックや車を前に並べて「これはなに?」と聞き、「くるま」「ぶろっく」など一語の答えを引き出していきます。
見て分かる場面から始めることで、質問→答えの流れが頭の中でつながりやすくなります。
ことばで答えることがまだ難しい場合は、えらぶ形から始めます。
「これはなに?」と聞きながら、「りんご」「ばなな」と書いたカードを提示し、指さしで選んでもらう方法です。
最初は指さしだけでも良く、慣れてきたら支援者が「りんごだね」と声に出し、一緒に発音するステップにつなげていきます。
答えに迷っている様子があれば、大人がモデルを示しながら一緒に言うことを大切にします。
「これはなに?……これは<コップ>だね。いっしょに言ってみよう。コップ」といった形です。
「分からないときは、一緒に言ってもらえる」という体験が重なると、少しずつ自分から声が出やすくなっていきます。
「これはなに?」に慣れてきたら、質問の種類を少しずつ増やしていきます。
児童発達支援事業所では、お子さんの理解しやすさに合わせて、同じ型の質問をくり返しながら、少しずつ応用を広げていきます。
「どこにある?」「だれの?」「なにしている?」など、質問の形が次々変わると、混乱してしまうお子さんもいます。
そのため、ある時期は「どこ?」だけにしぼり、「ねこはどこ?」「くつはどこ?」と、同じ型で場所をたずねる練習を続けます。
型をそろえることで、質問の意味が見えやすくなり、答えやすさが増していきます。
絵本や写真は、「どこ?」「だれ?」の練習にとても役立ちます。
例えば、家族の写真を見ながら「これはだれ?」「お母さんはどこにいる?」と質問していくと、身近な人や場所と結びつけて答えやすくなります。
児童発達支援事業所ゆめラボでも、お子さんにとって親しみのある題材を取り入れながら、質問の練習を行っています。
療育の時間だけでなく、家庭でも同じ質問をくり返していくことで、力が定着しやすくなります。
「くつはどこにしまう?」「コップはどこに置く?」など、片づけや支度の場面は、自然に場所をたずねるチャンスです。
ゆめラボでは、家庭で使える声かけの例もお伝えしながら、園・家庭・児童発達支援事業所が同じ方向を向いてサポートできるようにしています。
「りんご」「テーブル」など一語で答えられるようになってきたら、次のステップとして、二語以上の文に広げていきます。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、無理なく負担の少ない順番で、少しずつ文の長さを伸ばしていきます。
最初は、名詞だけの答えでも十分です。そこから、「赤いりんご」「おおきいくるま」など、形容詞+名詞の二語文に広げていきます。
大人が「これは?」「りんご」「そうだね。<赤いりんご>だね」と言い換えて聞かせることで、お子さんの中にも二語文のイメージが育っていきます。
日々の出来事について聞くときも、いきなり長い答えを求めるのではなく、順番を分けて練習していきます。
「きょう、どこに行った?」「だれと行った?」「なにした?」と、質問を分割し、一つずつ答えてもらう方法です。
そのうえで、大人が「きょうは<お母さんと公園に行ってブランコで遊んだ>んだね」と、まとめた文を聞かせることで、長い答えのモデルにもなります。
お子さんの答えが短くても、その内容を広げて言い換えることで、自然に文の形を学んでいくことができます。
「なに食べた?」「パン」「パンを食べたんだね」「チョコのパンかな?」といったやりとりです。
「言い直し」を注意のように使うのではなく、会話の流れの中でそっとモデルを示すことを意識しています。
どれだけ練習しても、「こたえないといけない」「まちがえたら怒られる」と感じてしまうと、質問そのものがつらくなってしまいます。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、安心してためせる環境づくりも、療育の大事な柱として大切にしています。
答えが違っていても、「ちがうよ」だけで終わらせず、「おしいね」「ここまでは合っているよ」など、良かった部分を拾って伝えることを意識します。
そのうえで、「こんな言い方もあるよ」と別の答え方を提案し、「まちがえてもやり直せる」という経験を重ねていきます。
電車・恐竜・キャラクターなど、その子が大好きなものについて質問すると、ことばが出やすくなることが多くあります。
ゆめラボでは、その子の興味を入口にして、「これはなに?」「どこに行く?」「だれが出てくる?」と、質問の形を広げていきます。
得意分野で成功体験を積むことが、苦手な場面へのチャレンジにもつながっていきます。
質問の場面での声かけが、家庭と教室でバラバラだと、お子さんが混乱してしまうことがあります。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、「今はこの質問の型を練習しています」「家ではこんな聞き方をしてみてください」など、共有しやすい形で情報をお伝えすることを心がけています。
保護者と支援者が同じ方向を向くことで、お子さんの力が育ちやすくなります。
「質問に答えるのが苦手」というお子さんの背景には、ことばの理解、見通しの持ちにくさ、不安の感じやすさなど、さまざまな要素が重なっていることが多くあります。
児童発達支援事業所ゆめラボでは、「これはなに?」「どこ?」といったシンプルな質問から始めて、遊びの中で少しずつステップアップしていく療育を大切にしています。
「うちの子も、質問されると固まってしまう」「どう声をかけたら良いか分からない」と感じておられる方は、ぜひ一度、ゆめラボ各教室の見学・相談にお越しください。
お子さんの様子を一緒に確認しながら、その子に合った質問のステップと、家庭での関わり方をご提案します。
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