「療育では、わが子にどのような目標を立てるのだろう」「家庭で困っていることを、どこまで伝えればよいのだろう」と感じる保護者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
児童発達支援では、お子さまの発達段階や生活の様子、得意なこと、苦手なこと、お子さま本人とご家族の希望をもとに個別支援計画を作成し、その計画に沿って療育を進めます。
個別支援計画は、できないことを並べる書類ではありません。「朝の着替えを自分で進めたい」「園で困ったときに先生へ伝えたい」「道路の前で止まれるようになってほしい」といった生活上の願いを、お子さまが取り組める具体的な目標へ変えるための計画です。
横浜市港南区にあるゆめラボ上永谷教室では、未就学のお子さまを対象に、1回60分の個別療育を行っています。保護者さまから家庭や保育園・幼稚園での様子を伺い、教室で見られた反応も踏まえながら、家庭や園で実践できる目標を設定します。
このページでは、児童発達支援の個別支援計画がどのようなものか、保護者さまが伝えておきたい内容、困りごとを療育目標へ変える考え方、見直しの際に確認したい点を、ゆめラボ上永谷教室の支援内容とあわせて紹介します。
ゆめラボ上永谷教室|基本情報
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児童発達支援の個別支援計画(個別支援計画書)は、お子さまの今の姿とご家族の希望をもとに、支援の方向と具体的な目標を示すものです。児童発達支援管理責任者が中心となり、保護者さまへの聞き取りやお子さまの行動観察を通したアセスメントを行い、日常生活の状況も踏まえて作成します。
計画には、目指す生活の姿、長期目標と短期目標、具体的な支援内容、5領域とのつながりなどを記載します。原案は支援に関わる職員で検討し、完成後は保護者さまへ説明して同意をいただき、計画書を交付したうえで支援を始めます。分かりにくい点や希望と異なる点があれば、説明の際に伝えることができます。
個別支援計画は、アセスメント、原案作成、職員による検討、保護者さまへの説明と同意、計画に基づく支援、モニタリングという流れで進みます。本人支援に加えて、家族支援や移行支援も計画に位置づけ、必要に応じて地域の関係機関との連携も検討します。
大切なのは、書類を完成させることではなく、計画を日々の療育に生かすことです。活動を選ぶときも、できた場面を振り返るときも、「この取り組みが生活のどの場面につながるのか」を考えるための軸になります。
個別支援計画を作るときは、保護者さまが感じている困りごとだけでなく、「どのような生活を送ってほしいか」という希望も確認します。たとえば、「着替えを早く終えてほしい」という要望の背景には、朝の支度を親子で落ち着いて進めたいという願いがあるかもしれません。
その願いをそのまま目標にするのではなく、お子さまが取り組める行動へ置き換えます。「服の前後を確かめる」「声をかけられたら袖に手を通す」「脱いだ服を決めた場所へ入れる」など、今の段階から挑戦できる内容を考えます。
お子さま自身の気持ちも大切です。言葉で希望を説明することが難しい場合でも、好きな活動、自分から選ぶもの、避けようとする場面、安心して取り組める方法から、お子さまの思いを読み取ります。ご家族の願いとお子さまの気持ちの両方を支援へ反映することが、続けやすい目標につながります。
困りごとが続くと、どうしてもできない部分に目が向きます。しかし、個別支援計画では、苦手なことだけを取り出して練習するのではなく、得意なことや好きなことを入口にします。
言葉だけの説明では動きにくくても、写真を見ると次の行動が分かるお子さまがいます。机に向かうことは苦手でも、体を動かした後なら集中しやすいお子さまもいます。乗り物が好きであれば、車や電車の絵を使うことで、数や言葉、順番の課題に取り組みやすくなることもあります。
また、一つの行動には複数の力が関わります。着替えには手先の動きだけでなく、姿勢、服への感覚、手順の理解、気持ちの切り替えも必要です。児童発達支援では、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の視点から、お子さまの生活全体を見て支援内容を考えます。
5領域と実際の活動の関係については、ゆめラボ上永谷教室の5領域支援プログラムでも紹介しています。
個別支援計画は、一度作った内容を通所期間中ずっと使い続けるものではありません。支援を始めた後も、お子さまの反応や生活の変化を確かめ、6か月に1回以上、モニタリングを行います。その結果をもとに、必要に応じて目標や支援方法を変更します。
計画を立てた時点では難しかったことが、数か月後には一人でできるようになることがあります。反対に、教室ではできても家庭では難しかったり、新しい環境へ移ったことで別の困りごとが出てきたりする場合もあります。その変化を次の計画に反映することで、今のお子さまに合う支援を続けられます。
見直しでは、目標を達成したかどうかだけで判断しません。声かけの回数が減った、取り組み始めるまでの時間が短くなった、嫌なときに泣く前に表情で知らせるようになったなど、小さな変化も確認します。できたかどうかだけでなく、そこへ向かう過程を見ることが、次の目標を考える手がかりになります。
個別支援計画を作る前には、保護者さまからお子さまの生活について伺います。特別な資料を用意したり、専門用語を使ったりする必要はありません。普段の生活で気になっている場面を、実際の出来事に沿って話していただくことが、支援を考える材料になります。
「落ち着きがない」「コミュニケーションが苦手」といった抽象的な表現だけでは、どの行動から支援すればよいか決めにくいことがあります。どこで、何が起き、その前後にどのような様子があったかが分かると、目標を具体的にしやすくなります。
困っていることと同じくらい、できていることも大切です。家庭で入りやすかった声かけ、好きな遊び、落ち着きやすい場所、自分から取り組めた場面もお聞かせください。
保護者さまが最初に伝えたいのは、困りごとを一言で表す言葉ではなく、実際に起きている場面です。たとえば「着替えが苦手」だけでなく、「朝、パジャマを脱いだ後に遊び始め、何度声をかけても服を着ようとしない」と伝えると、どこから支援を始めるか考えやすくなります。
園での困りごとも同じです。「集団行動が苦手」という言葉だけではなく、「片付けの合図が出ても遊びを続ける」「一斉指示の後に周りを見てから動く」「順番を待つ場面で列を離れる」など、具体的な場面として伝えます。
その場面を詳しく見ると、言葉の理解、見通し、感覚、姿勢、注意の向け方、気持ちの伝え方など、どこに支援が必要かを考えやすくなります。保護者さまが原因まで判断する必要はありません。実際に見たことをそのまま話していただくことが、目標設定の第一歩です。
同じ行動でも、起きる時間や場所によって背景が異なることがあります。家では着替えられるのに園では支度が止まる、静かな部屋では話を聞けるのに人が多い場所では動き続ける、朝は難しいのに休日の午後はできるという違いもあります。
毎日なのか週に数回なのか、一度始まると何分ほど続くのか、大人の声かけが何回必要なのかも、目標を考える材料です。「いつもできない」と感じていても、条件によってできる場面が見つかれば、その条件を支援に生かせます。
記録を細かく付け続ける必要はありません。印象に残った出来事について、「いつ」「どこで」「何をしているとき」「その後どうなったか」を思い出せる範囲でお伝えください。教室での様子と比べることで、生活場面ごとの違いを確かめられます。
個別支援計画では、困りごとへの対応だけでなく、お子さまが動きやすかった方法も支援へ取り入れます。短い言葉なら伝わった、写真を見せると次の予定へ進めた、選択肢を二つにすると自分で決められたなど、家庭でうまくいった経験が支援方法を選ぶ手がかりになります。
落ち着きやすい方法も重要です。静かな場所へ移ると気持ちを切り替えやすい、クッションを抱くと安心する、好きな歌を一曲聞くと次へ進めるなど、お子さまによって合う方法は違います。
うまくいかなかった関わりも遠慮なくお伝えください。長く説明すると泣いてしまった、急いで手伝うと余計に怒ったという情報があれば、お子さまの負担になりやすい関わりを避けられます。家庭で積み重ねてきた経験は、教室での支援方法を決める大切な情報です。
家庭や園での困りごとは、そのままでは支援目標にしにくいことがあります。「飛び出さない」「早く着替える」「友達と仲良くする」のような目標では、何を練習し、どの変化を確認するのかが分かりません。
個別支援計画では、困りごとを小さな行動に分けます。大人の合図を聞く、目印の前で止まる、服を一枚選ぶ、嫌な気持ちを短い言葉で伝えるなど、実際に見て確かめられる行動へ変えることで、支援内容と評価する点が明確になります。
ここでは、安全行動、生活動作、友達とのやり取りを例に、家庭の困りごとがどのような療育目標になるのかを紹介します。
道路や駐車場で急に走り出すお子さまに、「危ないことを理解する」という目標を立てても、達成したかを確かめることは難しいものです。そこで、事故を防ぐために必要な行動を一つずつ目標にします。
まずは、「大人の『止まる』という合図を聞いたら、その場で体を止める」という目標が考えられます。教室内の線や足型を使い、どこで止まるかを目で確認できるようにします。合図で止まれる場面が増えたら、「止まった後に大人を見る」「大人の近くへ戻る」と次の動きを加えます。
このように、「危ない」という言葉の理解だけを求めるのではなく、「止まる」「見る」「戻る」という行動に変えると、練習方法と評価する点が明確になります。道路や駐車場への飛び出しの背景や家庭での安全対策は、子どもが道路や駐車場に飛び出す理由と安全対策で詳しく紹介しています。
「一人で着替えられるようになる」という目標は、今のお子さまにとって工程が多すぎる場合があります。服を選ぶ、前後を確かめる、袖を通す、裾を下ろす、脱いだ服をしまうという動きのうち、どこまでできているかを見ます。
たとえば、ズボンを上げるところまではできる場合、「ズボンの前後を確かめる」「片足ずつ入れる」という部分を目標にできます。写真で手順を示す、服の前側に目印を付ける、座って取り組むなど、お子さまが取り組みやすい方法も個別支援計画に反映します。
片付けであれば、「自分で全部片付ける」ではなく、「終わりの合図を聞いたら、おもちゃを一つ決めた箱へ入れる」から始めます。できる動作が増えたら、片付けるおもちゃの数や種類を少しずつ増やします。着替え・食事・片付けで見られやすいつまずきについては、発達が気になる子の生活動作支援もあわせてご覧ください。
友達とのトラブルが続くと、「手を出さずに仲良く遊ぶ」という目標を立てたくなります。しかし、トラブルの前にお子さまが何に困っているかによって、必要な目標は変わります。
おもちゃを取られたときに言葉が出ず、手が出てしまう場合は、「嫌なときに『やめて』と伝える」「大人へ助けを求める」という目標が考えられます。順番を待てずに割り込む場合は、「順番カードを見て自分の番まで待つ」「待っている間に別の行動を選ぶ」といった目標にします。
教室では、実際に起こりやすい場面を再現し、短い言葉や動きを練習します。できた直後に何がよかったかを伝えることで、次の場面でも思い出しやすくなります。具体的なSSTについては、友達とのトラブルが多い未就学児に行うSSTで紹介しています。
個別支援計画の説明を受けたときは、計画書に「何を目指し、教室で何をするのか」が具体的に書かれているかを確認します。専門用語や分かりにくい表現があれば、その場で質問してください。
目標が生活場面と結びついていれば、家庭でも変化に気づきやすくなります。教室で課題ができたかどうかだけでなく、朝の支度、外出、園での活動、友達との関わりなど、実際の生活にどのような変化が出たかを見ることで、支援の効果を確かめられます。
計画に定めた期間が終わる前でも、お子さまの生活に大きな変化があった場合は事業所へ伝えてください。入園、進級、転居、家族構成の変化などによって、優先したい支援が変わることがあります。
「コミュニケーション力を高める」「集中力をつける」といった目標は方向を示しますが、それだけではお子さまが何をするのか分かりにくいことがあります。保護者さまが見たときに、達成した場面を想像できる表現になっているかを確認します。
「要求を適切に伝える」のであれば、「欲しい物を指さす」「絵カードを渡す」「『貸して』と言う」など、今のお子さまに合う行動まで落とし込みます。「活動へ集中する」のであれば、「机上活動に3分取り組む」「終わりの合図まで席に座る」と示します。
目標を具体化すると、スタッフ間でも同じ点を見て支援できます。保護者さまも、家庭や園で似た行動が出たときに変化を伝えやすくなります。計画の説明で分かりにくい言葉があれば、どの場面でどのような行動を目指すのかを事業所へ尋ねてください。
見直しの際には、「できた」「できなかった」の二つだけで判断しないことが大切です。一人でできるようになったこと、声かけがあればできること、場所によってできること、まだ難しいことを分けて見ます。
たとえば、教室では写真を見て片付けられるようになったものの、家庭では声かけが必要という場合、片付けの力が身についていないわけではありません。家庭でも同じ目印を用意したり、片付ける物を減らしたりするなど、次の支援方法を検討できます。
目標を達成できなかった場合も、お子さまの努力不足とは限りません。目標が大きすぎた、支援方法が合っていなかった、生活環境が変わったという可能性があります。達成できなかった理由を確かめ、目標の段階や支援方法を変更します。
教室で見られる姿は、お子さまの一面です。慣れた家庭、集団で過ごす園、外出先では、求められる行動や周囲の刺激が変わります。そのため、個別支援計画の見直しでは、家庭や園での変化を共有することが欠かせません。
家庭で自分から着替え始めるようになった、園で先生へ助けを求められた、外出先で手をつなぐ時間が延びたなど、生活の中で増えた行動をお伝えください。教室での支援が家庭や園にも広がっているかを確認できます。
反対に、教室ではできても園では難しい場合は、園の環境に近い条件で練習する、使う言葉や視覚的な手がかりを合わせるなど、次の支援へつなげます。保護者さまを通して園での様子を伺い、必要に応じて関係機関との連携方法も検討します。
横浜市港南区のゆめラボ上永谷教室では、個別支援計画をもとに、1回60分の個別療育を行っています。活動の内容や順番は一律ではなく、お子さまの目標、得意な取り組み方、その日の状態に合わせて組み合わせます。
個別支援計画に「してほしいことを短い言葉で伝える」という目標があれば、遊びや机上課題の中で伝える機会を作ります。「体を止めて合図を見る」という目標であれば、運動遊びの中に止まる動きを取り入れます。
60分の活動だけで終わらせず、療育中に見えた反応を保護者さまと共有し、家庭で試しやすい関わり方へつなげます。教室と家庭で同じ目標を持つことで、お子さまが「できた」と感じる場面を生活の中へ広げていきます。
個別療育では、一つの目標に対して複数の活動を取り入れ、必要な力を育てます。たとえば「順番を待つ」という目標は、カードゲームだけでなく、運動遊び、制作、好きなおもちゃの貸し借りなど、複数の活動で経験できます。
同じ目標でも、お子さまによって取り組みやすい活動は違います。体を動かすことが好きなお子さまには、コースを順番に進む活動から始めることがあります。机上活動が好きなお子さまには、カードやパズルを交互に使う場面を作ります。
その日の疲れや気持ちにも目を向けます。予定していた課題を無理に終えることより、安心して取り組める状態を作り、目標につながる成功体験を積めるようにします。60分の流れや活動内容は、ゆめラボ上永谷教室の個別療育で詳しく紹介しています。
療育後には、取り組んだ活動だけでなく、お子さまにとって何が手がかりになってできたかをお伝えします。「できました」という結果だけでは、家庭で同じ関わりを試すことが難しいためです。
「最初に見本を見せると動けた」「二つから選ぶと自分で決められた」「活動の終わりを先に伝えると切り替えられた」など、行動につながった手がかりを共有します。家庭で取り入れる場合は、生活の流れや保護者さまの負担も考え、続けられる方法を一緒に考えます。
家庭で試してうまくいかなかったときも、その結果が次の支援に役立ちます。教室と家庭では環境が異なるため、同じ方法がそのまま合うとは限りません。家庭での反応を伺い、声かけの言葉の長さ、見せ方、取り組む時間などを変えていきます。
個別支援計画は利用開始後に作成しますが、見学や相談の段階から、家庭や園で気になっていることをお話しいただけます。「相談するほどではないかもしれない」「困りごとをうまく説明できない」と感じる場合でも、実際の生活場面を伺いながら必要な支援を考えます。
見学では、教室の環境、スタッフの関わり方、個別療育の進め方をご覧いただけます。お子さまが初めての場所でどのように過ごすかを見ながら、好きな活動や受け取りやすい声かけの手がかりを見つける機会にもなります。
児童発達支援の利用を迷っている方は、港南区で児童発達支援事業所の利用を迷っている保護者さまへの記事もあわせてご覧ください。受給者証をまだお持ちでない方も、見学や利用に関する相談から始められます。
個別支援計画は、お子さまのできないことを並べるものではありません。今できていること、得意な方法、家庭や園で困っている場面、お子さまとご家族が望む生活をもとに、次の「できた」へ向かう道筋を示すものです。
「危ないと言っても止まれない」という悩みは、「合図を聞いて体を止める」という目標に変えられます。「着替えが進まない」という悩みは、「服の前後を確かめる」「袖へ手を通す」といった小さな行動に分けられます。
目標は、一度決めたら変えられないものではありません。お子さまの成長、家庭や園での変化、支援を通して見つかった得意な方法に合わせて見直します。保護者さまが日々感じた小さな変化も、次の目標を考える大切な材料になります。
横浜市港南区の児童発達支援事業所ゆめラボ上永谷教室では、1回60分の個別療育を通して、個別支援計画の目標を実際の活動へ反映します。教室でできたことを家庭や園で使える力へつなげ、お子さまの「できた!」を少しずつ増やしていきます。
児童発達支援の個別支援計画について知りたい方、お子さまの目標をどのように考えればよいか相談したい方は、ゆめラボ上永谷教室へお問い合わせください。
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