「よだれが出やすい」「食べこぼしが多い」「ストローが苦手」「口を閉じて待つことが難しい」など、口まわりの動きが気になることはありませんか。
口まわりの動きには、唇、舌、ほほ、あごの動きが関わっています。食べる、飲む、話すといった毎日の動作は、口の中や口のまわりを少しずつ動かす経験の積み重ねによって支えられます。
このページでは、児童発達支援事業所ゆめラボの視点から、家庭で取り入れやすい口まわりの遊びを紹介します。
発音を直すための練習ではなく、親子で遊びながら、吹く、吸う、舌を動かす、唇をすぼめる、ほほをふくらませる経験を増やしていく内容です。
INDEX
口まわりの動きは、食事や水分補給、表情、発声、ことばの育ちと関係しています。
ただし、口まわりの遊びをしたからといって、すぐに発音が良くなる、ことばが急に増えるというものではありません。まずは、口を動かすことへの気づきや、親子でまねして動かす経験を増やすことが大切です。
口まわりの動きが気になる場合は、ことばだけでなく、食べ方、飲み方、姿勢、感覚の受け取り方も合わせて見ていきます。
ことばの遅れや発音が気になる場合は、言語療法とは?子どもの言語療育で行う内容も参考になります。
口まわりを使う動きには、唇を閉じる、舌を出す、舌を左右へ動かす、ほほをふくらませる、あごを開け閉めするなどがあります。これらの動きは、食べ物を口の中で扱う、飲み物をこぼさず飲む、息を吹く、表情を作るといった場面でも使われます。
子どもによっては、口の中の動きに気づきにくい、口を閉じる時間が短い、舌を思った方向へ動かしにくい、ほほに空気をためにくいことがあります。
遊びの中で口まわりを動かす経験を増やすと、子どもが自分の口の動きに気づきやすくなります。
食べるときには、唇を閉じて食べ物を口に入れる、舌で食べ物を動かす、ほほやあごを使って噛むといった動きが必要になります。飲むときには、唇でストローやコップのふちをとらえる、口の中に入った水分を飲み込む準備をするなどの動きが関わります。
話すときにも、唇、舌、あごの動きが関わります。口まわりを使った遊びは、ことばそのものを教える時間ではなく、話す動きにつながる体の使い方に触れる時間として考えます。
まだことばが少ない時期でも、息を吹く、口を閉じる、舌を出す、大人の口の動きを見て笑うなどの経験は、親子のやりとりにもつながります。
口まわりの動きが苦手な子には、食べこぼしが多い、よだれが出やすい、口が開きやすい、ストローで吸うことが苦手、吹く遊びが難しいといった様子が見られることがあります。
また、舌を出してまねすることが難しい、ほほをふくらませられない、唇をすぼめる動きが出にくい子もいます。
こうした様子があるからといって、すぐに大きな問題があるとは限りません。
ただ、食事や水分補給でむせることが多い、食べにくさが続いている、体重や栄養面が心配、食事の時間が親子ともに負担になっている場合は、医療機関や専門職へ相談することも必要です。
口まわりの遊びは、家庭で取り入れやすい一方で、安全への配慮が欠かせません。
特に、ストロー、紙、小さな道具、食べ物を使う場合は、誤飲や窒息につながらないよう、大人がそばで見守る必要があります。口まわりの動きは、嫌がる中で無理に行っても身につきやすくなるものではありません。子どもが笑ってまねできる範囲から始めます。
子どもが嫌がっているのに、舌を出させる、口を閉じさせる、ストローをくわえさせるなどの関わりを続けると、口まわりの遊びそのものを嫌がるようになることがあります。
口の中や顔のまわりは、子どもにとって敏感な部分です。大人が思うよりも、触られることや動かすことに不安を感じる子もいます。
まずは大人が見本を見せ、子どもが見て笑う、少しまねする、近づいてくる程度でも十分です。正しい形を急いで作ろうとするより、口を動かすことを嫌な経験にしないことを優先します。
ストロー、紙、丸い食べ物、小さな玩具などを使う遊びでは、子どもが口に入れすぎたり、吸い込んだりしないように注意します。小さな物を使うときは、必ず大人がそばで見守り、遊びに使う物の大きさや形を確認します。
食べ物を使う場合も、年齢や噛む力に合わないものは避けます。むせやすい子、飲み込みに不安がある子、食事中に咳き込むことが多い子は、家庭だけで判断せず専門職に相談してください。
安全に使える道具と場面を選ぶことで、遊びの時間を安心して続けやすくなります。
口まわりの遊びでは、「何回できたか」よりも、子どもが自分から口を動かそうとした姿に目を向けることが大切です。ティッシュを少し揺らせた、シャボン玉を吹こうとして口をすぼめた、大人の顔まねを見て笑ったという姿も、次につながる反応です。
うまくできないときに何度もやり直させると、子どもは遊びを負担に感じやすくなります。短い時間で切り上げ、「またやりたい」と感じられる形にすると、次の遊びにも入りやすくなります。
吹く遊びでは、息を口から出す、唇をすぼめる、息の強さを変える経験ができます。最初はうまく吹けなくても、大人の口元を見る、息で物が動くことに気づく、まねして口をすぼめることから始まります。
吹く遊びは、無理に長く続ける必要はありません。数回で終わっても、子どもが興味を向けている姿を大切にします。
ティッシュふうふう遊びは、薄いティッシュや紙を机の上に置き、息で動かす遊びです。大人が「ふー」と見本を見せ、紙が少し動く様子を見せます。子どもがまねして口をすぼめたり、息を出そうとしたりしたら、その反応を受け止めます。
最初は紙が動かなくてもかまいません。唇を前に出す、息を出そうとする、大人の口元を見ることも、口まわりを使う経験になります。
紙は大きめにし、口に入れないよう大人がそばで見守ります。
シャボン玉遊びは、息を吹くと目に見える変化が起きるため、子どもが興味を持ちやすい遊びです。大人が吹いて見せると、子どもはシャボン玉を見たり、追いかけたり、もう一回を求めたりします。
自分で吹くことが難しい場合は、まず大人が吹く様子を見るだけでも十分です。慣れてきたら、短く「ふー」と吹いてみます。強く吸い込まないよう、大人がそばで見守ります。シャボン玉液をなめたり飲んだりしないよう、年齢や様子に合わせて使い方を調整します。
ストローで紙を動かす遊びは、ストローをくわえて息を吹き、軽い紙や小さな紙片を動かす遊びです。ティッシュよりも少し狙って吹く必要があるため、息の方向や強さに気づきやすくなります。
最初は、短く切ったストローを使い、大人が一緒に吹いて見本を見せます。
紙をゴールまで動かす、親子でどちらが遠くまで動かせるか見るなど、遊び方を変えると続けやすくなります。紙やストローを口の奥に入れないよう、必ず大人が見守ります。
吸う遊びでは、唇でストローをとらえる、息を吸う、吸った状態を短く保つ経験ができます。ストローで飲むことが苦手な子は、いきなり飲み物で練習するよりも、遊びの中で吸う感覚に触れる方が入りやすい場合があります。
吸う遊びは、むせやすさや飲み込みの様子を見ながら行います。水分や食べ物を使う場合は、年齢と発達段階に合う形で取り入れます。
ストローで飲む練習につながる遊びでは、まずストローを唇でくわえる経験から始めます。
子どもがストローを噛んでしまう場合も、最初は口に触れることに慣れる段階と考えます。大人がストローで飲む様子を見せると、まねしようとする子もいます。
水分を使う場合は、少量から始めます。むせやすい子、飲み込みに不安がある子は、家庭で無理に進めず、専門職に相談してください。ストローで飲めたかどうかだけでなく、唇でくわえた、吸おうとした、飲む流れに興味を持った姿を見ていきます。
紙を吸って運ぶ遊びは、軽い紙をストローの先に吸いつけ、別の場所へ移す遊びです。息を吸う力だけでなく、吸った状態を短く保つ経験にもなります。
紙は大きめで軽いものを使い、口に入り込まないようにします。小さすぎる紙片は避け、ストローの先に紙がついたらすぐに置くようにします。
うまく吸えない場合は、大人が見本を見せる、紙を近くに置く、短い距離だけ動かすなど、できる形に変えます。
太さの違うストローを使うと、吸いやすさや吹きやすさの違いに気づくことがあります。太いストロー、細いストロー、短いストローなどを使い、どれが吸いやすいか、どれで紙が動きやすいかを試します。
子どもによっては、細いストローでは難しく、太いストローの方が入りやすい場合があります。反対に、太いストローがくわえにくい子もいます。
大切なのは、できるストローを見つけることです。無理に難しい道具へ進めず、子どもが口を使いやすい形を選びます。
舌、唇、ほほを動かす遊びは、鏡を見たり、大人の顔を見たりしながら行うと取り入れやすくなります。顔まねやおもしろい顔遊びのように、笑いながらできる形にすると、子どもが口まわりを動かしやすくなります。
正しい形を教え込むのではなく、いろいろな動きを試す時間として行います。
舌を上下左右に動かすまねっこ遊びでは、大人が舌を出す、上へ向ける、左右へ動かすなどの見本を見せます。子どもがすぐに同じ動きをできなくても、見て笑う、少し舌を出す、口を開けるだけでも反応として受け止めます。
鏡を使うと、自分の舌の動きに気づきやすくなります。ただし、長く続けると疲れる子もいるため、数回で終わりにします。舌を強く引っぱったり、無理に触ったりする必要はありません。
唇をすぼめる・広げる顔まね遊びでは、「うー」の口、「いー」の口のように、唇の形を変えて遊びます。大人が大きく表情を見せると、子どももまねしやすくなります。
唇をすぼめる動きは、吹く遊びやストローをくわえる動きにもつながります。唇を横に広げる動きは、表情のまねや顔の動きへの気づきにつながります。
発音練習として正確な音を出させるのではなく、唇の形を変える遊びとして楽しみます。
ほほをふくらませる空気遊びでは、口を閉じてほほに空気をためる動きを試します。大人がほほをふくらませて見せると、子どもがまねしようとすることがあります。
最初は空気がすぐに抜けてもかまいません。口を閉じようとする、ほほが少し動く、笑いながらまねする姿も、口まわりを使う経験になります。
息を止めることが苦しそうな場合や嫌がる場合はすぐにやめます。短い時間で終わる遊びとして取り入れます。
唇を閉じる遊びでは、唇を閉じることに気づく経験を作ります。
たとえば、鏡の前で「お口をぴた」とまねする、口を閉じてからシールを貼る、唇を閉じるまねができたら、すぐに好きな遊びへ戻るなど、短い時間から始めます。
口が開きやすい子に対して、長く閉じさせ続ける必要はありません。
数秒でも唇を閉じる経験ができたら、その場で反応を受け止めます。鼻づまりがある、呼吸が苦しそう、口を閉じると不快そうな場合は、家庭で無理に続けず相談してください。
口まわりの動きは、唇、舌、ほほ、あごを使いながら、食べる、飲む、話す動きの土台につながっていきます。
家庭では、ティッシュを吹く、シャボン玉を吹く、ストローで吸う、舌を動かす、唇をすぼめる、ほほをふくらませるなど、遊びの中で口を動かす経験を作ることができます。
大切なのは、できた回数を増やすことではなく、子どもが嫌がらずに口まわりを動かす経験を重ねることです。
食べる、飲む、話すことに気になる様子がある場合は、遊びだけで判断せず、お子さまの発達段階や安全面を確認しながら進めていきましょう。
ゆめラボでは、児童発達支援や放課後等デイサービスの支援を通して、お子さまのことば、食事、感覚、体の使い方、人との関わりを見ながら、一人ひとりに合う関わりを考えています。
口まわりの動きや食べ方、ことばの育ちで気になることがある方は、お近くのゆめラボ教室へご相談ください。
📞 電話:0120-303-519(平日10:00〜18:00)
📩 お問い合わせフォーム:https://yumelabo.jp/contact/
💬 LINE相談:https://page.line.me/648kqdcw
各教室の情報が満載!




お子さまの発達についてのご相談・見学のご予約はこちら
お悩みなど、お気軽にご相談ください