「児童発達支援センターと児童発達支援事業所は何が違うの?」「どちらに相談すればいいの?」と迷ったことはありませんか。
どちらも主に就学前のお子さまの発達を支える、児童発達支援を行う場所です。
名前は似ていますが、制度上の位置づけや地域の中で担う役割には大きな違いがあります。
最も大きな違いは、児童発達支援センターが、通っているお子さまへの支援に加えて、地域の障害児支援を支える「中核的役割」を担っていることです。
一方、児童発達支援事業所は、身近な地域でお子さま一人ひとりに合わせた児童発達支援を提供する通所先として、さまざまな支援方法や特色を持っています。
このページでは、児童発達支援センターと児童発達支援事業所の違いについて、制度上の位置づけ、役割、支援内容、2024年の制度改正、療育先を選ぶときの考え方まで、児童発達支援事業所ゆめラボの視点からご紹介します。
児童発達支援センターと児童発達支援事業所は、療育の優劣で分かれているわけではありません。
どちらも児童発達支援を行い、児童発達支援センターはさらに、地域全体の障害児支援を支える中核的な役割を担います。
児童発達支援センターは、児童福祉法上の児童福祉施設として位置づけられています。
お子さまへの児童発達支援を行うことに加えて、家族への相談、地域の児童発達支援事業所への専門的な助言、保育所・幼稚園・認定こども園などとの連携、地域の支援体制づくりなどを担います。
一方、一般に「児童発達支援事業所」と呼ばれているのは、児童発達支援センター以外で指定児童発達支援を提供している事業所です。
児童発達支援事業所でも、本人支援だけではなく家族支援や園との連携などを行います。
児童発達支援センターは、自施設を利用するお子さまとご家族への支援に加えて、地域の障害児支援全体を支える中核的役割も担います。
児童発達支援センター|児童発達支援に加えて、地域の障害児支援を支える中核的役割を持つ施設です。
児童発達支援事業所|身近な地域で、お子さまの発達段階や特性に合わせた児童発達支援を提供する事業所です。
役割には違いがありますが、児童発達支援センターと児童発達支援事業所は、どちらも児童発達支援を提供する場所です。
児童発達支援は、主に就学前の障害のあるお子さま、または発達支援の必要性が認められたお子さまに対して、発達段階や生活状況に応じた支援を行う障害児通所支援です。
ことばがゆっくり、集団活動に入りにくい、気持ちの切り替えに時間がかかる、着替えや食事などの生活動作につまずきがある、体の使い方が不器用といった困りごとは、一人ひとり異なります。
そのため、同じ児童発達支援であっても、全員が同じ活動を行うのではなく、お子さまの現在の姿や生活上の課題を踏まえて支援内容を考えていきます。
「センターと事業所のどちらが上か」ではなく、お子さまとご家庭が今必要としている支援に合うかどうかで選ぶことが大切です。
児童発達支援センターは、お子さまへの通所支援と、地域の障害児支援を支える役割の両方を担います。
地域の障害児支援における中核的な機関として、お子さま本人、ご家族、地域の児童発達支援事業所、保育・教育機関などをつなぐ役割を持っています。
児童発達支援センターでも、児童発達支援事業所と同じように、お子さまへの本人支援を行います。
日常生活に必要な力、体の使い方、ことばやコミュニケーション、人との関わり、集団生活への参加など、お子さまの発達上のニーズを踏まえて支援を組み立てます。
児童発達支援センターで行う療育が、一つの方法に統一されているわけではありません。
通園型の支援を中心とする施設もあれば、専門職による支援体制を設け、相談支援や地域支援にも力を入れている施設もあります。
「児童発達支援センター」という名称だけで判断せず、利用を検討している施設がどのような児童発達支援を行っているかまで確認したいところです。
児童発達支援センターは、お子さま本人だけでなく、ご家族や園、地域の支援機関をつなぐ役割も担います。お子さまへの支援だけでは、家庭や園で抱えている困りごとが解決しないことがあります。
家庭では落ち着いて過ごせても園では集団参加が難しい、療育ではできるようになったことを日常生活で使いにくいなど、環境によって見える姿が変わることもあります。
児童発達支援センターには、こうした状況に対して家族からの相談を受けるだけでなく、自治体、母子保健、医療、保育、教育、障害福祉などの関係機関とつながり、地域の支援体制をつくっていく役割があります。
また、地域で児童発達支援を行う事業所に対して専門的な助言を行うことも、センターの中核機能に含まれます。
家族支援や園との連携は、児童発達支援事業所でも行います。児童発達支援センターは、それに加えて地域全体を視野に入れた支援体制づくりを担う点が異なります。
2024年4月の制度改正で、児童発達支援センターの役割がより明確になりました。
2022年に改正された児童福祉法が2024年4月から施行され、児童発達支援センターは、地域の障害児支援における中核的役割を担う施設として明確に位置づけられました。
同時に、それまでの「福祉型児童発達支援センター」と「医療型児童発達支援センター」という類型も一元化されています。現在は、障害の特性にかかわらず、身近な地域で必要な発達支援を受けられる体制づくりが進められています。
児童発達支援センターに求められる中核機能には、専門性を生かした発達支援・家族支援、地域の障害児通所支援事業所への助言、地域で共に育つためのインクルージョンの推進、発達支援につながる入口としての相談機能があります。
2024年以降の児童発達支援センターは、「規模の大きな児童発達支援事業所」ではなく、地域の障害児支援をつなぐ拠点として位置づけられています。
児童発達支援事業所は、お子さまが日常的に通いながら、一人ひとりに合った発達支援を受けられる場所です。
同じ児童発達支援の指定を受けていても、利用時間、療育の形、活動内容、職員構成、支援方針には事業所ごとの特色があります。
児童発達支援では、お子さまの年齢だけで支援内容を決めるわけではありません。
同じ4歳のお子さまでも、ことばのやりとりに重点を置く子、体の使い方に取り組む子、身支度を自分で行う練習をする子、順番やルールの理解に取り組む子など、必要な支援は異なります。
児童発達支援事業所では、お子さまとご家族の意向、発達の状態、家庭や園での様子などを踏まえて児童発達支援計画を作成し、それぞれの目標に沿って支援を行います。
「何歳だからこの課題をする」と一律に決めるのではなく、今のお子さまに必要な支援を組み立てることが児童発達支援の基本です。
療育の形は、事業所ごとに異なります。
スタッフとお子さまが一対一に近い環境で取り組む個別療育を中心とする事業所もあれば、数名のお子さまと一緒に活動する小集団療育、一日を通して生活経験を積む通園型の支援などを行う事業所もあります。
個別療育では、お子さまの理解やペースに合わせて課題を変えやすく、ことば、認知、運動、生活動作など、その時点で必要な課題に取り組みやすいのが特徴です。
小集団療育では、友だちを意識する、順番を待つ、同じ活動に参加する、ルールに沿って遊ぶといった経験を、人との関わりの中で積みやすくなります。
どちらか一方が優れているというものではなく、お子さまの発達段階や現在の困りごとによって合う形は変わります。
個別療育と小集団療育についてさらに知りたい方は、小集団療育と個別療育の違いを紹介したページもご覧ください。
児童発達支援を利用するために、必ず保育園や幼稚園をやめる必要はありません。
保育所、認定こども園、幼稚園などに在籍しながら、児童発達支援事業所を利用することもできます。
実際には、園に通いながら週に数回児童発達支援事業所を利用する、一部の曜日だけ療育へ通う、園の前後に利用するなど、事業所の利用時間とご家庭の生活に合わせて通い方を決めます。
利用できる曜日や時間帯は事業所ごとに異なるため、見学の際には支援内容と一緒に確認しておきたい点です。
また、園と児童発達支援事業所でお子さまの様子を共有し、支援の方向性をつなげることも大切です。療育の場だけでなく、家庭や園でもできることが増えるように支援をつなげていきます。
児童発達支援センターと児童発達支援事業所では、「受けられる療育そのものが違うの?」と疑問に感じる保護者さまもいます。
本人支援の基本的な考え方は、センターと事業所で共通しています。
どちらも児童発達支援として、お子さまの発達上のニーズを捉えた支援を行います。
現在の児童発達支援では、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」という5領域を踏まえて支援内容を組み立てます。
この5領域は、センターと事業所のどちらにも共通します。
たとえば「着替えが苦手」という一つの困りごとでも、手先の動かし方、服の前後を見分ける力、手順の理解、感覚への反応、最後まで取り組むための見通しなど、複数の側面が関わっています。
「ことばが少ない」という姿についても、発語だけを見るのではなく、人への関心、理解できることば、身ぶりや表情、要求を伝える経験、人とのやりとりなどを含めて考えます。
5領域そのものについては、療育の5領域と児童発達支援で大切にする5つの視点で詳しく紹介しています。
本人への支援に共通点が多い一方で、児童発達支援センターと児童発達支援事業所では、地域に対して担う役割の範囲が異なります。
児童発達支援事業所でも、利用するお子さまとご家族に対して、家族支援や移行支援を行い、園などの関係機関とも連携します。
児童発達支援センターはさらに、地域の障害児通所支援事業所への専門的な助言や、自治体、医療、母子保健、保育、教育などとの連携を通して、地域の支援体制そのものを支える役割を担います。
地域支援の範囲は、センターと事業所を分ける大きなポイントです。本人支援の土台は共通していますが、児童発達支援センターは、そこから地域全体へ支援を広げる中核的な役割まで担います。
児童発達支援センターと児童発達支援事業所の違いが分かっても、実際の利用先をどう選ぶかは別の悩みです。
実際には、センターか事業所かという名称だけで決める必要はありません。相談したい内容、受けたい療育、継続して通いやすいかどうかが判断の軸になります。
「発達が気になるけれど、どのような支援が必要なのか分からない」「医療や福祉も含めて相談先を知りたい」という段階では、地域によって、相談窓口や児童発達支援センターが最初の相談先になります。
児童発達支援センターには、地域の発達支援の入口として相談を受け、必要な機関や支援につなぐ役割があります。
ただし、相談の受付方法は自治体ごとに異なります。児童発達支援センターへ直接申し込む地域もあれば、市区町村の窓口、保健センター、相談支援事業所などを通して相談を進める地域もあります。
最初の相談窓口は、お住まいの自治体の案内で確認できます。
「ことばのやりとりを増やしたい」「園で集団に入りやすくしたい」「着替えやトイレなど生活面の練習をしたい」といった具体的な希望があり、継続して通える療育先を探しているときは、地域の児童発達支援事業所も選択肢になります。
児童発達支援事業所ごとに、個別療育、小集団療育、運動、ことば、生活動作、就学準備など、支援の進め方には違いがあります。
利用時間も、1日を通して通う事業所、数時間利用する事業所、短時間で個別療育を行う事業所などさまざまです。
ゆめラボは、0歳から小学校入学前までのお子さまを対象とした児童発達支援事業所です。一人ひとりの発達段階や困りごとを見ながら、個別療育を中心に支援を行っています。
療育先は、施設の名称や距離だけでは支援の相性まで分かりません。実際に行っている支援内容も確認することが大切です。
お子さまに合う支援方法か、希望する曜日や時間に通えるか、個別療育と小集団療育のどちらを行っているか、保護者への共有があるか、園との連携に対応しているかは、継続利用を考えるうえで確認したいポイントです。
また、同じ「個別療育」と書かれていても、活動内容や支援の考え方は事業所ごとに異なります。ホームページだけで決めず、見学や体験で、お子さまが実際にどのように過ごせそうかを見ておくと安心です。
児童発達支援事業所を比較するときに確認したい点については、児童発達支援事業所の選び方と見学で見るポイントでも詳しく紹介しています。
児童発達支援について調べていると、「児童発達支援センター」のほかに「療育センター」という名称を目にすることがあります。
似た施設のように見えますが、「療育センター」と児童発達支援センターが同じ施設とは限りません。
「療育センター」は、児童福祉法上の施設種別として全国で統一された名称ではありません。
名称の使われ方は、自治体や運営法人によって異なります。児童発達支援センターとして運営されている施設が「療育センター」という名称を使う場合もあれば、医療、リハビリテーション、発達相談など複数の機能を持つ施設が療育センターと呼ばれる場合もあります。
そのため、施設名だけでは制度上の位置づけまでは分かりません。反対に、施設名に「児童発達支援センター」と入っていなくても、制度上は児童発達支援センターとして運営されている施設もあります。
療育先を探すときは、施設の名称だけでなく、「何の制度に基づく施設なのか」「どのような支援を行っているのか」を確認します。
児童発達支援を利用したい場合は、指定児童発達支援を行っているか、対象年齢、利用方法、支援時間、療育内容などを確認します。
発達相談をしたい場合と、継続して療育へ通いたい場合では、候補になる施設が変わります。医師の診察やリハビリテーションも必要なのか、児童発達支援を中心に利用したいのかによっても選択肢は異なります。
「センター」「療育センター」「児童発達支援事業所」という名前だけを比べるのではなく、お子さまとご家庭が必要としている支援を受けられる場所かどうかを確認することが大切です。
児童発達支援センターと児童発達支援事業所は、どちらも主に就学前のお子さまへ児童発達支援を提供する場所です。
大きな違いは、児童発達支援センターが、お子さまへの支援に加えて地域の障害児支援における中核的な役割を担っていることです。
2024年4月からは、児童発達支援センターの中核的役割がより明確になり、従来の福祉型・医療型という類型も一元化されました。
一方、地域の児童発達支援事業所には、身近な場所で一人ひとりの発達段階や生活上の困りごとに合わせた支援を提供する役割があります。
療育先を選ぶときは、センターか事業所かという名称だけで決めるのではなく、お子さまがどのような支援を必要としているのか、どのような療育を受けられるのか、無理なく継続して通えるかまで確認してみてください。
ゆめラボは、0歳から小学校入学前までのお子さまを対象に、一人ひとりの発達段階に合わせた個別療育を行う児童発達支援事業所です。
「児童発達支援を利用した方がよいのか迷っている」「どのような療育が合うのか知りたい」という段階でも、教室見学やご相談を受け付けています。
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