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療育コラム

2026.02.03

未就学児のLD(学習障害)が気になる方へ|読み書き・数の土台を育てる児童発達支援

 

「ひらがなにあまり興味を持たない」「数を数えている途中で順番が飛んでしまう」「名前を書く練習になると手が止まってしまう」。

小学校入学が近づくにつれて、お子さまの読み書きや数への不安が大きくなる保護者の方は少なくありません。

 

LD(学習障害)は、全体的な理解力に大きな遅れがない一方で、読む・書く・計算するなど特定の学習に強いつまずきが出やすい発達障害の一つです。

ただし、未就学の段階ではすぐにLDと判断するよりも、ことばの聞き取り、文字への興味、手先の使い方、数や量のイメージなど、学びにつながる力をいくつかの面から見ていくことが大切です。

 

ここでは、LD(学習障害)が気になる未就学児に見られやすい読み書き・数のつまずき、児童発達支援事業所でできる療育、ご家庭での関わり方について、ゆめラボでの支援経験をもとにお伝えします。

未就学児のLD(学習障害)が気になるときに見られる読み書き・数のつまずき

 

LD(学習障害)は、医学的には限局性学習症(SLD)と呼ばれることもあります。会話や理解に大きな遅れが見られない場合でも、文字を読む、書く、数を扱う場面で、特に苦手さが目立つ場合があります。

 

小学生以降になると、音読、板書、漢字、計算、文章題などの場面でつまずきが目立ちやすくなります。一方で、未就学児の場合は、まだ本格的な教科学習の前段階です。そのため、「ひらがなが読めないからLD」と考えるのではなく、学びの前に育てたい力がどこで止まりやすいのかを見る必要があります。

 

たとえば、音を聞き分けること、同じ形を見つけること、目で見た形を手でまねること、順番を覚えること、数の大きさを感じることなどは、読み書きや計算の前に大切になる力です。児童発達支援では、こうした力を遊びや個別課題の中で見ながら、お子さまが取り組みやすい入口を探していきます。

 

ゆめラボは、0歳から小学校入学前までの未就学児を対象とした児童発達支援事業所です。

対象年齢について詳しく知りたい方は、ゆめラボの対象年齢|0歳から小学校入学前まで利用できる療育支援もあわせてご覧ください。

ひらがなや音の聞き分けで見られる読みのつまずき

未就学児の読みのつまずきは、最初から「文章が読めない」という形で表れるわけではありません。

 

「し」と「ち」の音を聞き分けにくい、ことばの最初の音に気づきにくい、しりとりが続きにくい、同じひらがなを探す活動で迷いやすいなど、音と文字がつながる前の段階で困りごとが表れることがあります。

 

また、絵本の読み聞かせは好きでも、文字そのものにはあまり目が向かないお子さまもいます。これは、興味がないだけとは限りません。文字の形の違いが見分けにくかったり、音を頭の中で分けることが難しかったりする場合もあります。

 

児童発達支援では、文字を無理に覚えさせるのではなく、絵カード、音あそび、名前探し、文字探しなどを通して、ことばや文字に触れる時間を増やしていきます。読む練習の前に、「音に気づく」「文字を見つける」「同じものを選ぶ」といった経験を重ねることが、読みの土台になります。

鉛筆操作や形のまねで見られる書く前のつまずき

書くことの苦手さは、ひらがなを書けるかどうかだけでは判断できません。

 

鉛筆を強く握りすぎる、すぐ手が疲れる、線をまっすぐ引きにくい、迷路で線からはみ出しやすい、丸や三角をまねて描くことが難しいなど、手先や目の使い方に関わる負担がかかっている場合があります。

 

文字を書くには、鉛筆を持つ力だけでなく、姿勢を保つ力、目で形をとらえる力、手首や指を動かす力、見た形をまねる力が関わります。まだその準備ができていない段階で何度も書かせると、お子さまにとって、書く時間そのものがつらくなることもあります。

 

ゆめラボでは、運筆、シール貼り、型はめ、なぞり、線つなぎ、制作あそびなどを通して、書く前に必要な体と手の使い方を育てていきます。ひらがなを書く前の段階でも、書く力につながる経験はたくさんあります。

数える・比べる・順番で見られる数のつまずき

数のつまずきは、計算問題が始まる前から見られることがあります。

 

「1、2、3」と言えていても、実際の物の数と結びついていないことがあります。5個のおはじきを数えている途中で同じものを二度数えてしまう、どちらが多いかを見比べにくい、順番や前後がわかりにくい、すごろくで、出た目の数だけ進むことが難しい場合もあります。

 

数の理解は、数字を暗記するだけでは身につきにくいことがあります。多い・少ない、大きい・小さい、前・後、同じ・違うといった感覚を、実際の物や遊びの中で経験することが大切です。

 

児童発達支援では、ブロック、おはじき、カード、積み木、買い物ごっこなどを使いながら、目で見て、手で動かして、数や量を感じられる活動を取り入れます。計算を急ぐのではなく、数の意味がわかる体験を積み重ねていきます。

LDと判断する前に見ておきたい未就学児の発達の土台

 

読み書きや数の苦手さがあると、保護者の方は「LDかもしれない」と不安になることがあります。そう感じるのは、決して珍しいことではありません。

 

ただ、未就学の時期は発達の差が大きく、同じ年齢でも文字に強く興味を持つ子もいれば、体を動かす遊びやごっこ遊びを通して力を伸ばしている子もいます。大切なのは、ひらがなが何文字読めるかだけで判断するのではなく、学びに向かうための土台がどのように育っているかを確認することです。

 

児童発達支援では、読み書きや数の課題を単独で見るのではなく、言語・コミュニケーション、認知・行動、運動・感覚、健康・生活、人間関係・社会性といった視点から、お子さまの姿を多面的に見ます。

 

5つの領域について詳しく知りたい方は、児童発達支援事業所の5領域プログラムとは?療育で大切にする5つの視点も参考になります。

聞く力・ことばの理解と読み書きの関係

読み書きの前には、聞いて理解する力やことばの理解が必要になります。

 

大人の話を聞いて動く、短い指示を覚えておく、物の名前を理解する、ことばのやりとりを楽しむといった経験は、文字や文章を理解する力の土台になります。

 

たとえば、「赤い丸を取って」「大きいほうを入れて」「次は青を選んで」といった声かけで迷いやすい場合、文字そのものの苦手さだけでなく、ことばの聞き取りや記憶の面で負担がかかっていることもあります。

 

療育では、声かけを短くする、実物や絵を添える、手順を見える形にするなど、お子さまが理解しやすい方法を探します。わかる経験が増えると、課題に向かう気持ちも育ちやすくなります。

目の使い方・姿勢・手先の動きと読み書きの関係

読み書きというと、文字やプリントだけに目が向きやすいですが、実際には体の使い方も大きく関わります。

 

イスに座ると姿勢が崩れやすい、机に顔が近づきすぎる、目で追う活動が苦手、図形や迷路で迷いやすいといった姿がある場合、読み書きの前に姿勢や見る力にも配慮した関わりが必要になることがあります。

 

文字を読むには、目で行を追う力が必要です。書くには、目で見た形を手で再現する力が必要です。数を扱うときにも、位置や量を見比べる力が関わります。

 

ゆめラボでは、机上課題だけでなく、運動あそびや感覚あそびも取り入れながら、体を安定させる力、目と手を一緒に使う力を育てていきます。学習に向かう準備は、机の上だけで作られるものではありません。

できない結果より、止まりやすい場面を見ることが大切

LD(学習障害)が気になると、「読めるか」「書けるか」「数えられるか」に目が向きがちです。

 

しかし、支援を考えるときに大切なのは、できるかできないかの二択ではありません。どの場面で止まりやすいのか、どんな声かけなら動き出せるのか、どの方法なら参加しやすいのかを探すことです。

 

同じ「ひらがなが苦手」に見えても、音を聞き分けることが難しい子、文字の形を見分けにくい子、鉛筆を動かすことに疲れやすい子、間違えることが不安で手が止まる子では、必要な関わり方が変わります。

 

お子さまの困りごとを一つの言葉でまとめてしまうのではなく、日々の姿から手がかりを見つけていくことで、その子に合う療育を考えやすくなります。

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LDが気になる子に児童発達支援でできる療育

 

児童発達支援事業所では、未就学児に対して学校の授業の先取りをするわけではありません。

 

ゆめラボが重視しているのは、お子さまが小学校入学後に学びへ向かいやすくなるよう、ことば、見る力、聞く力、手先、数の感覚、気持ちを落ち着けて課題に向かえる状態を作ることです。

 

LD(学習障害)が気になるお子さまの場合も、いきなりプリントを増やすのではなく、「どの方法ならわかりやすいか」「どの量なら取り組みやすいか」「どんな関わりだと自信を失いにくいか」を見ながら進めます。

ひらがなへの興味を育てる療育

読みの支援では、ひらがなを覚えさせることだけを目的にしません。

 

お子さまの名前、好きなキャラクター、身近な物の名前など、本人にとって意味のあることばから文字への興味を広げていきます。文字カードを探す、同じ文字を見つける、音と絵を合わせる、絵本の中から知っている文字を探すといった活動を取り入れることで、文字に向かう負担を少なくします。

 

「読めた」「見つけた」「選べた」という経験が増えると、文字への抵抗感が少しずつ和らぎます。

 

読み書きに不安があるお子さまほど、最初の関わりで苦手意識を強めないことが大切です。児童発達支援では、楽しく参加できる活動の中で、ことばや文字に触れる回数を増やしていきます。

書く前に必要な手先と目の使い方を育てる療育

書く支援では、鉛筆練習だけを繰り返すのではなく、書く前に必要な力を育てます。

 

シールを枠の中に貼る、線をなぞる、迷路を進む、洗濯ばさみをつまむ、粘土を丸める、はさみを使う、形をまねて作るといった活動は、手先と目を一緒に使う練習になります。

 

また、机に向かう姿勢や足元の安定も大切です。姿勢が崩れやすい状態では、文字を書くことだけで多くの力を使ってしまいます。そのため、イスや机の高さ、足の置き方、課題の量もお子さまに合わせて調整します。

数や量を実物で理解する療育

数の支援では、プリント上の数字だけでなく、実際の物を使った活動を大切にします。

 

ブロックを並べる、お皿に同じ数だけ入れる、サイコロの目の数だけ進む、買い物ごっこで数をやりとりするなど、数を生活や遊びの中で使う経験を増やします。

 

数を声に出して言えることと、数の意味がわかることは同じではありません。「3個取る」「1つ増やす」「半分に分ける」「どちらが多いか見る」といった活動を通して、数や量の感覚が少しずつ身についていきます。

 

数字を書くことや計算に進む前に、数を見て、触って、動かしてわかる経験を重ねることが、小学校以降の算数を理解しやすくなります。

LDが気になる未就学児に家庭でできる関わり方

 

ご家庭では、「入学までに読めるようにしなきゃ」「数字を覚えさせなきゃ」と焦ってしまうことがあります。

 

しかし、苦手さがあるお子さまにとって、毎日長い時間練習することが必ずしもよい結果につながるとは限りません。大切なのは、無理に量を増やすことではなく、お子さまが取り組みやすい形に変えることです。

 

家庭での関わり方は、特別な教材をたくさん用意しなくても始められます。毎日の生活の中に、ことば、文字、数、手先を使う場面を少しずつ入れていくことで、学びの土台は育ちやすくなります。

絵本・しりとり・名前探しでことばと文字に触れる

文字に苦手さがあるお子さまには、いきなり書き取りを増やすより、ことばや文字を楽しむ時間を作ることが大切です。

 

絵本を一緒に読む、しりとりをする、看板から自分の名前と同じ文字を探す、お菓子の袋にある知っている文字を見つけるなど、生活の中で文字に出会う機会はたくさんあります。

 

このとき、「これは何て読むの?」と試すような聞き方ばかりになると、お子さまが緊張してしまうことがあります。「同じ文字があったね」「この文字、名前にも入っているね」と、大人が気づきを言葉にするだけでも十分です。

 

読むことを急がず、文字を見つける楽しさから始めることで、読みへの抵抗感を減らしやすくなります。

料理・買い物・片づけで数の感覚を育てる

数の力は、机の上だけで育つものではありません。

 

お皿を家族の人数分並べる、みかんを一人一つずつ配る、靴下を左右で合わせる、買い物で同じ商品を二つ取るなど、生活の中には数や量を使う場面が多くあります。

 

こうした場面では、数字を読ませるよりも、実際に手を動かして「同じ数」「足りない」「多い」「少ない」を感じることができます。

 

数が苦手なお子さまには、目で見てわかる量から始めることが大切です。生活の中で数に触れる経験を重ねると、あとから数字や計算に出会ったときにも意味をつかみやすくなります。

できない場面を責めず、方法を変えてみる

LD(学習障害)が気になるお子さまは、本人も「できない」「わからない」と感じていることがあります。

 

その状態で「もっと練習しよう」「どうしてできないの」と言われると、学ぶこと自体がつらくなってしまう場合があります。

 

家庭で大切にしたいのは、できなかった結果を責めるよりも、方法を変えてみることです。読む量を減らす、文字を大きくする、時間を短く区切る、音声で聞いてから文字を見る、指でなぞってから書くなど、少しの工夫で取り組みやすさが変わることがあります。

 

家庭学習の環境づくりで困る場合は、集中が続く!家庭学習の療育環境調整ガイド|机まわり改善で「できた」を増やすも参考になります。机まわりや声かけを変えるだけで、お子さまの負担が軽くなることもあります。

就学前にLD(学習障害)かもしれないと感じたときの相談目安

 

未就学の段階で読み書きや数に不安があるとき、「まだ様子を見ていてよいのか」「相談した方がよいのか」と迷うことがあります。

 

年齢による差はありますが、保護者の方が長く気になっている場合や、本人が強く嫌がる、泣く、固まる、自己否定の言葉が増えるといった様子がある場合は、早めに相談することをおすすめします。

 

児童発達支援事業所では、診断名の有無だけで相談の可否を決める必要はありません。今どんな場面で困っているか、どんな力を育てたいかをもとに支援を考えます。就学前に相談することで、小学校入学後のつまずきを少しでも軽くする準備につながります。

園と家庭で読み書き・数の困りごとが続く場合

家庭だけでなく、園でも同じような困りごとが見られる場合は、支援を考える手がかりになります。

 

制作で形をまねることが苦手、名前を書く活動を嫌がる、先生の話を聞いて動くまでに時間がかかる、数や順番の活動で迷いやすいなど、複数の場面で似たつまずきが続く場合は、お子さまに合った関わり方を相談してみる目安になります。

 

園での様子と家庭での様子が違うこともあります。園では頑張っているけれど家では疲れて崩れる、家ではできるけれど集団では手が止まるという場合もあります。

 

そのため、相談するときは「何ができないか」だけでなく、「どの場面で」「どのくらいの時間」「どんな声かけで変わるか」を伝えると、お子さまの状態が見えやすくなります。

入学前に学びへの苦手意識が強くなっている場合

読み書きや数の練習で失敗が続くと、お子さま自身が「自分はできない」「勉強は嫌い」と感じてしまうことがあります。

 

未就学の時期に大切なのは、完璧に読めることや書けることだけではありません。小学校に向けて、学ぶことに対する安心感や「やってみよう」という気持ちを残しておくことも大切です。

 

もし、文字や数字の話題になると強く嫌がる、泣いてしまう、ふざけて避ける、自信をなくす言葉が増えるといった姿がある場合は、練習量を増やす前に関わり方を見直すタイミングです。

 

入園・入学前の療育サポートについては、春からの新生活に備える!入園・入学前に始めたい児童発達支援事業所の療育サポートでも紹介しています。

診断名がなくても児童発達支援で相談できます

LD(学習障害)という言葉が気になっていても、未就学の段階では診断を受けていないお子さまも多くいます。

 

児童発達支援では、診断名だけで相談の可否を考えるのではなく、発達や生活、園での様子、ご家庭での困りごとをもとに相談できます。

 

「ひらがなに興味を持たない」「数の理解が不安」「小学校入学前に見てもらいたい」「家庭でどう関わればよいかわからない」といった段階でも、相談していただけます。

 

早めに関わり方を考えることで、お子さまに合う方法を見つけやすくなります。保護者の方が一人で抱え込まず、相談できる場所を持つことも大切です。

まとめ|LDが気になる未就学児の学びの土台を児童発達支援で育てるために

 

LD(学習障害)は、読み書きや計算など特定の学習に強いつまずきが出やすい特性です。

 

ただし、未就学児の場合は、本格的な教科学習に入る前の段階です。そのため、ひらがなが読めるか、数字が書けるかだけで判断するのではなく、ことばの理解、聞く力、目と手の使い方、数や量の感覚、課題に向かう気持ちなど、学びの土台を見ていくことが大切です。

 

児童発達支援事業所ゆめラボでは、お子さまの発達段階や得意なこと、苦手なことに合わせて、読み書きや数につながる力を個別療育の中で育てています。

 

「LDかもしれない」と不安になったときも、すぐに決めつける必要はありません。今どの場面で困っているのか、どんな方法なら取り組みやすいのかを一緒に見つけていくことで、お子さまの「できた」を増やす関わり方が見えてきます。

 

読み書きや数への不安、小学校入学前の学びの準備、家庭での声かけに悩まれている方は、どうぞゆめラボへご相談ください。

見学や個別の相談を通して、お子さまの今の様子を一緒に確認し、これからの療育やご家庭での関わり方を考えていきます。

 

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